ここから本文です

「#8000」つながらない?子どもの急病相談 “親の支え”利用急増、態勢に限界も

1/17(金) 9:40配信

西日本新聞

「すんなりつながった。地域格差があるかも」の声も

 福岡市の30代女性は、長男の生後1カ月の検診で「#8000」を案内するマグネットをもらい、冷蔵庫に張っていた。「何かあったときに判断してもらえる、お守りのような存在だった」という。

 ただ1年ほど前、当時2歳の長男が発熱し、深夜にけいれんを起こしたため、すがる思いで電話したが、10回以上かけてもつながらなかった。「気が動転し、ほかの番号を探すという余裕さえなかった。救急の際につながらないのでは意味がない」と語気を強めた。

 九州以外の通信員からも声が寄せられ、「3年間、かけても一度もつながったことがない」(名古屋市の38歳女性)といった冒頭の女性のような意見の一方、「すんなりつながった。地域格差があるかも」(高知県の通信員)との声もあった。

17年度の全国の相談件数は94万件

 厚生労働省によると、17年度の全国の相談件数は94万件で、年々増えている。九州ではここ5年で相談件数はほぼ倍増しており、全国を上回るペースだ。

 過去に広島県で行った調査では、1時間に6件程度応答している間、話し中のために応答できなかった件数は4~8倍に上った。1回線当たりの子どもの人口も地域によって差があり、詳細なデータはないが、受け付ける電話回線の数が足りていないとみられる。

 福岡県の場合、午後7~11時は4医療機関の4回線で対応し、それ以外の時間帯は委託先のコールセンターが2回線で対応する。18年度の相談件数は約5万6千件、1日平均150件に上り、担当者は「回線拡充の必要性を認識している」と話す。

 九州では佐賀、大分、鹿児島の各県が1回線。佐賀県は「1件の相談時間が長いと、つながらなくなることも考えられる」としており、未応答が一定時間続くなどした場合、佐賀大医学部付属病院の小児科当直につながるようにしている。

 厚労省は「人員を増やすのには限界がある。相談の時間を短くするため、電話では慌てず症状を伝えてほしい」と呼び掛けている。 (金沢皓介、押川知美)

SNSで調査報道の依頼を受付中!

 西日本新聞「あなたの特命取材班」は、暮らしの疑問から地域の困り事、行政や企業の不正告発まで、SNSで寄せられた読者の情報提供や要望に応え、調査報道で課題解決を目指します。ツイッターやフェイスブックの文中に「#あなたの特命取材班 」を入れて発信してください。

2/2ページ

最終更新:1/17(金) 13:29
西日本新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ