ここから本文です

猶本光が本音で明かすドイツ挑戦の1年半「馴染むんじゃない、自分のシュタルクを出す」

1/17(金) 23:22配信

REAL SPORTS

なでしこジャパンの猶本光がSCフライブルク退団を発表した。ドイツに渡って1年半、日本人選手として生き残る術を身につけた。時にはヒートアップして練習中に投げ飛ばされるようなこともありながら、戦うべきところでは一歩も引かずに渡り合ってきた。初めての海外生活挑戦は、猶本にどのような変化をもたらしたのだろうか?

(インタビュー・構成=中野吉之伴、写真=Getty Images)

日独のサッカーに対する考え方の根本的な違い

ドイツ各地でクリスマスマーケットが開かれる12月、町をそぞろ歩く人々の表情はどこか柔らかい。そんな雰囲気が心地いいフライブルクの街中にあるカフェで、なでしこジャパンの猶本光にインタビューを行った。

ドイツに渡り1年半。あるがままを受け入れて、日独の違いを楽しみながら毎日を過ごしてきた。ここ最近の寒さについても「去年より今年のほうが寒い気がする。先週は夜に気温がマイナスだったときがあってグラウンドが凍っていてカチコチ。2日間練習ができなかったです。最悪でしたね」と明るく笑う。そしてこれまでのドイツ生活、女子サッカー・ブンデスリーガでのプレーについての質問にも、言葉を真剣に選びながら、丁寧に答えてくれた。

海外生活は日本でのそれとはやはり違う。いろいろなことがあった。その多くはポジティブな驚きだったようだ。例えば移籍当初、猶本はケガでプレーできない状態だった。すぐにチームに貢献できるわけではない。SCフライブルクはそんな彼女を温かく迎え入れた。最初から仲間として受けとめてくれたのだ。

「フライブルクの練習に参加したときに、監督もそうだったし、選手たちも温かくて。ここでプレーしたいと思ったんですよね。そう考えていたら、オファーをもらえて、絶対に行くと決めました。来た当初は、ドイツ語がしゃべれないし、ケガもしていたから、普通はそういう状況だと仲間に入れないかもしれないじゃないですか。でもすごくみんな仲間として温かく迎え入れてくれて、ありがたかったですね」

海外志向はもともとなかったという。きっかけは筑波大学の先輩である安藤梢がドイツでプレーしていたからだった。自然と意識は海外へ、そしてドイツでのプレーへ向かうようになった。仲間たちのサポートに支えられながら、2018年10月、ついに公式戦デビュー。実際に試合に出るようになると、自分が描いていたイメージとは違うサッカーがそこにはあった。

「パワー、スピードがすごいというイメージがあったけど、いい意味で違ったのは『うまいな』というところ。相手の動きの逆を取ったりとか、速い中にもうまさがあるなと感じた。特にバイエルン・ミュンヘンとか、ヴォルフスブルクは、『日本は技術で勝負する』とか言っていられないレベルで。それくらい上手だし、それに加えて速いし、強いしと感じました」

日本とドイツにおけるサッカーに対する考え方の違いを感じずにはいられない。どんな選手をうまいと捉えるのか。そこでの解釈に差があれば、おのずとズレが生じてしまう。

「違いますよね。日本だと足元のボールタッチが上手なことが『うまい』という評価になっていると思います。ドイツだとそれだけだったら『あの選手は技術はあるけど……』という扱い。サッカーの本質的なところ、ボールに向かっていく強さというところで、戦ってなかったら評価されない印象があります」

1/3ページ

最終更新:1/18(土) 7:19
REAL SPORTS

こんな記事も読まれています

スポーツナビ サッカー情報

今日のJリーグ 試合情報

J1
あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ