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子ども食堂は企業への橋渡し 事業者は食品ロスの削減 県の食品寄付仲介事業が好調

1/18(土) 6:10配信

上毛新聞

 食事を低額で提供する「子ども食堂」などを運営する民間団体と食品を寄付する事業者を仲介して食材確保を支援するため、群馬県が本年度始めたコーディネーター事業が好調だ。橋渡し役の県嘱託職員がPRし、昨年4~12月末に県内18事業者が延べ47団体へ食品の提供を決めた。団体側だけでなく、廃棄食品を減らしたい事業者側にも利点は大きく、自社配送システムを使って配達するなど全面協力につながる例もある。

◎活動の後押しへ コーディネーターとして県職員の経験生かす

 昨年12月中旬、中華総菜を製造するみまつ食品(前橋市)を、子ども食堂の関係者が訪れた。食品をストックできる冷蔵設備があることなどを確認すると、専務の古沢篤志さん(44)は「問題なく提供できそうです」と、出荷の調整で生じた余剰の冷凍ギョーザなどを無償で提供する意向を伝えた。玉村町で子ども食堂「キッチンぷぅ」を運営する高橋敬子さん(54)は「みんなにおいしく食べてもらえる」と喜んだ。

 両者を引き合わせたのが昨年4月、県が配置した「子どもの居場所づくりコーディネーター」の宮下昇三さん(63)。長年の県職員の経験を生かし、これまで約100事業者を訪問するなどして協力を依頼。食材を受け取りやすい周辺の団体に情報を提供したり、面談をセットしたりしている。

 高橋さんは「私たちだけで企業に食材提供をお願いするのは難しい」と仲介に感謝する。古沢さんも「食品ロスはメーカーだけで解決できない。県からの情報はありがたい」と話す。

 食品ロス削減推進法の制定や、子ども食堂の認知度向上を背景に、寄付に前向きな企業は多い。食品卸売りの日栄物産(高崎市)も宮下さんの依頼で提供を始め、自社の配送システムで団体へ届けている。社長の平井昌一さん(54)は「高崎市内だけでなく、これからは近隣の団体へも寄付を広げたい」と協力を惜しまない。

 県が把握する子ども食堂は現在54カ所。県はコーディネーターの活動を通じ、子どもの居場所づくりをする団体を県全域で増やしたい考えだ。

 宮下さんは「皆さんに喜んでもらえることが励み。団体側の活動を後押ししたい」と話している。

最終更新:1/18(土) 6:10
上毛新聞

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