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初めて監督を務める伊藤真一の思い。「スーパーGTに遜色のないチームにして行きたい」/全日本ロード

1/18(土) 6:00配信

オートスポーツweb

 2020年になり、全日本ロードレース選手権のみならず、国内のロードレースシーンで最大の話題となったのが伊藤真一が率いることになったKeihin Honda Dream SI Racingケーヒン・ホンダ・ドリーム・シンイチ・イトウ・レーシング)の体制発表だろう。

【画像】KEIHIN Kohara R.T.時代の伊藤真一の走り

 清成龍一と渡辺一馬を全日本JSB1000クラスに、作本輝介をST1000クラスに参戦させ、フルモデルチェンジされたホンダCBR1000RR-Rでシリーズチャンピオンを目指すと言うものだ。

 伊藤とケーヒンと言うと、2006年にKEIHIN Kohara R.T.を小原斉チーフエンジニアと設立し、全日本JSB1000クラスで圧倒的な強さで2連覇を達成した印象が強い。伊藤が、フル参戦を続けた2010年までケーヒンはサポートし、2011年からは、それぞれ別の道を歩んできた。

 伊藤は、鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦しながら、テストライダーやアドバイザーの仕事をこなし、Kohara Racingはテルルと組み一時はJSB1000クラスに参戦していたが、ここ数年はJ-GP2クラスやJ-GP3クラス、ST600クラスといったカテゴリーに戦いの場を移していた。そしてケーヒンは、リアルレーシングをサポートし、4輪のスーパーGTにKEHIN REAL RACINGとしてホンダNSX-GTでエントリーしていた。

 伊藤も小原も、またケーヒンと一緒にレース活動ができればと思い続けていた。伊藤は、2018年、2019年と桜井ホンダから鈴鹿8耐に参戦したが、そこでパーソナルスポンサーとしてケーヒンの支援を受けていた。

「実はケーヒンさんとは、2年くらい前から『またレースをやりたいですね』と話をしていました」と伊藤監督。

「2019年、鈴鹿8耐の報告に伺ったときに相田社長を始め、役員さんがいらっしゃる場で『もう一度、一緒に組んでレースをしませんか』とお話したのが、今回のチームが立ち上がる、きっかけでしたね。これは自分の勝手な思いなのですが“KEIHIN”と言えばバイクというイメージがありました。4輪のスーパーGTを応援されているので、ぜひ2輪は、自分たちにやらせていただきたいとお願いしました」

 そして2020年シーズン、10年ぶりにケーヒンと伊藤が組み、全日本ロードレースの最高峰JSB1000クラスを戦うことが決定する。10年前と大きく違うことは、伊藤はライダーではなく、監督としてチームを率いることだ。

「チーム設立の話が具体的になってきたのが去年の10月辺りで、年末に決定した感じでした。ライダーに関しては、トップ争いができる実力を持っている選手を起用したかったので、このふたり(清成と渡辺一馬)しかいないだろうと、他のライダーを検討することもなく決めました。作本選手は、2019年一緒に鈴鹿8耐を走りましたし、アドバイザーとして走りを見てきたので将来有望なライダーのひとりだと思っています」

 3人とも伊藤と組み鈴鹿8耐を戦った経験があるだけに、そのポテンシャルを把握しているのだろう。そこに勝機は見えて来ているのだろうか。

「相手がヤマハファクトリーになるので厳しい戦いになることは、分かっていますし、勝つためには、なおさらライダーパフォーマンスが重要になって来るのを認識しています。現時点で日本人ライダーのなかで一番技量を持っているのが清成選手だと思うので、今回のプロジェクトにぜひ参加して欲しいと思っていました」

「渡辺選手も、ここ数年で力を付けてきていますし、まだまだノビしろもあるので、このふたりだったら、いいレースができると思っています」

「ST1000に関してはベース車両がすごくいいと思うので今までにないくらいのパフォーマンスが期待できます。ワンメイクタイヤで改造範囲も狭いのでレースも激しいものになると思いますが、作本選手にとっては、ライダーとして成長できる環境になるでしょう」

■「スーパーGTに遜色のないチームにして行きたい」と伊藤監督
 監督になりたいとは思っていなかったという伊藤。それでも一線を退き、アドバイザーとして若いライダーを見るようになり、その意識が変わってきたのだろう。まだまだ走れば速いが、さすがにライダーとしての登場はないと言い切る。それよりもライダーの気持ちの分かる監督となりそうだ。

「監督1年目ですがライダー寄りの監督になると思っています。あれもこれも準備しないといけないと思うと不安な部分もありますが、ケーヒンさんを始め協力してくださるみなさんのおかげで前進することができています。狙うのは全日本チャンピオンと鈴鹿8耐での上位入賞なので、3人のライダーがそれぞれパフォーマンスを発揮できる環境を作って行きたいと思っています」

「メカニックやスタッフも含めた集合体になるのでコントロールすることは、すごく難しいですが、みんなで同じ方向を向いてレースに勝つという目的に向かって日々勉強しながら努力して行きます」

「チームにとって鈴鹿8耐のプライオリティは高いですね。全日本に出るのも鈴鹿8耐のためという部分もあります。優勝することは、すごくハードルが高いと思いますが、表彰台に上がれるようにして行きたいですね。その前にトライアウトに通らなければならないですが……」

 伊藤監督として、どんなチームにして行き、どんな采配を揮っていくのだろうか。そして、これから、どんな展望を考えているのだろうか。

「まだ2020年シーズンは、周りの状況も見えてきていないですが、Keihin Honda Dream SI Racingとしては、レースをしている人の目標になるような、子どもに夢を見せられるようなカッコイイことをやっていきたいと思っています」

「自分としては4輪のスーパーGTのチームをイメージしています。スーパーGTに遜色のないチームにして行きたい。またケーヒンさんはグローバル企業なのでアジアのマーケットも重要なのでアジアに出て行きたいという思いもあります。チームとして5年、10年と長いスパーンで続けて行きたいと思っています」

 清成と作本の希望ゼッケンとなっている17は、伊藤自身も過去につけたことがあるが、スーパーGTのKEHIN REAL RACINGのものだ。伊藤のゼッケンとも言える33は、渡辺一馬が引き継ぐことになる。Keihin Honda Dream SI Racingが日本のレースシーンを引っ張って行く存在になりそうだ。

[オートスポーツweb ]

最終更新:1/18(土) 6:00
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