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ヨーロッパ学力一位、教育電子化を大胆に進めるエストニアに見る未来の教育

1/19(日) 10:02配信

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最近、広く報道された世界各国の読解、数学、科学における15歳の能力を評価する「PISAテスト」。レベルの高い公教育で知られる日本では、今年の「読解力」の15位転落が「PISAショック」として主要紙一面の見出しを飾った。

過去のランキングも、日本がゆとり教育路線を修正するきっかけになったとも言われ、何かと注目度が高いテストなのだ。

世界各国で高い関心を集めるこの学力テストのすべての分野で、教育大国として名高い隣国フィンランドをついに抜き欧州一位となったのが、エストニア。

電子国家として注目を集めてきたエストニアは、高度に電子化された行政サービスについては、各国がロールモデルとするベンチマークのような存在になっているが、そんな同国でいま一層の発展を遂げている領域が教育なのだ。
 
PISAのテスト数値を目標にするのではなく、教育の質を高めることに力を入れた結果がPISAにあらわれた好例とも言われているエストニア。

ソ連からの独立からまだ30年あまりでありながら、電子大国として知られるようになった同国の教育への取り組み、また教育の未来へ示すヒントとは。

公教育を電子化、ネットワーク構築と生産性向上を進めるエストニア

世界最先端の電子国家と呼ばれるエストニアだけに、エストニアの教育への取り組みで目を引くのはデジタル化の推進だ。

Eエデュケーションと呼ばれるこの取り組みの中心は、生徒、教師、親をオンラインでつなげるプラットフォームだ。

インターネット経由で24時間アクセスできるこのツールでは、親はオンラインでいつでも子どもの学習進捗を確認、教師と直接コミュニケーションを取ることができ、生徒は自分の成績を確認し、宿題や授業内容の確認、ポートフォリオの作成を行える。

教師は、情報管理や課題の評価、様々なお知らせの作成と発信に活用するほか、学区の統計レポートにアクセス、分析することもできる。

このようなツールはエストニアの学校の9割近くで導入されており、アクティブユーザー数は29万人。総人口100万人ほどのエストニアでは、子どもとその親のほとんどが利用していることがうかがえる。
 
その一つであるeKoolは、エストニア語でEスクールという意味だ。2002年に民間企業との協力のもと、Look@World財団によって作られたこの学習プラットフォームは、4つのテストスクールから始まり、その後エストニア全国の学校へと拡大された。

2014年からは、モバイルアプリケーションも開発され、学生や保護者は携帯電話からもアクセスできるようになった。

そして、2015年から始まった教育の電子化の新しい取り組みがEesti 2.0だ。

このプロジェクトでは、中学校で生徒のテクノロジーやビジネスに関する学習を助けるプラットフォームを提供しており、生徒は興味のある分野に応じて、オンライン学習リソースを視聴、共有したり、外部の専門家に相談したり、興味を共有できる学校外の同世代の子供たちと交流し、アドバイスを得ることができる。

エストニア発のユニコーン企業トランスファーワイズの創設者をはじめとするエストニアの起業家もサポートするこの取り組みには、学校の側からも歓迎の声が上がっている。教師はビジネスやテクノロジーの現場を知らない。ギャップを埋める機会は大歓迎だ、と。

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最終更新:1/19(日) 10:02
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