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どう見ても食べても肉…『植物肉』ここまで進化していた メーカー「牛や豚と並ぶ“選択肢”の1つに」

1/19(日) 7:06配信

関西テレビ

去年、環境や気候変動に関する会議に参加するため、アメリカを訪れていた小泉進次郎環境相。そこでの“何気ない発言”が波紋を呼びました。

小泉環境相:
「ステーキ。やっぱりステーキ食べたいですね。毎日でも食べたいね」

 何が問題なの?と思う方もいるかもしれませんが、肉牛を育てることでかかる環境への負荷が、今海外では問題視されていて、環境相の発言としてどうなのか?と批判する声があがったのです。

 こうした中、環境に優しいとして今注目を浴びているのが『植物肉』。動物の肉を使わず、植物由来の原材料から作る新しい肉として、世界はもちろん、日本の食品メーカーも次々と開発に乗り出しています。

 肉なのに、肉じゃない!環境にも体にも優しい植物肉を取材しました。

■続々登場…「植物肉」の商品

 大手ハンバーガーチェーンの「ロッテリア」。去年から販売を始めたのが…。

薄田ジュリアキャスター:
「見た目はいたって普通のバーガーですよね。何が違うんでしょう。いただきます。(食べて…)うん、おいしい。ちょっとスパイスが効いていて、とってもジューシーで、おいしいんですけど、これはなんで人気なんだろう」

 実はこのパテ“牛肉”ではないんです。大豆で作ったパテを挟んだ『ソイ野菜バーガー』で、パテのカロリーは従来の3分の2とヘルシー。値段は、他のハンバーガーとほとんど変わりません。

ロッテリア・ディアモール大阪店 松木店長:
「女性の方には好評で、最近では男性の方、単身で健康志向の方が結構いらっしゃって、好評いただいています」

 動物の肉を使わず、代わりに大豆やエンドウ豆などを原料にして作られた肉を植物肉と呼びます。

 しかし、街で植物肉のイメージを聞いてみると…。

女性:
「味がなさそうですけどね、淡白というか。若い子にはちょっと物足りないんじゃないかな」

男性:
「肉々しくはない感じ」

 健康によさそう、といったイメージはあるものの、味には期待していないようでした。一方、オーストラリアから日本に来た観光客は…?

オーストラリアからの観光客:
「時々植物肉食べます。健康的だし、環境にも良いから」

 すでに欧米では、誰もが植物肉を食べています。ハンバーガーチェーン大手のバーガーキングは去年、ジャガイモや大豆でできたパテを使ったハンバーガーを発売し、人気に。

 ニューヨークのスーパーでは、精肉コーナーのすぐ横にエンドウ豆を原料とした植物肉が並んでいます。見た目はまさに、肉そのもの。

ニューヨークの男性:
「高血圧、高コレステロール、血糖値が高いので、肉に代わるものを探していて、これがおいしかったです」

同・女性:
「息子が好きだから買ってます。彼はベジタリアンで、オーガニック食品しか食べないから」

 このトレンドが、いよいよ日本にも…。2020年のヒットを予測する日経トレンディも植物肉ブームが巻き起こると予想しています。

 大塚食品は、肉を使わないハンバーグ『ゼロミート』を発売。キャッチコピーは「肉じゃないのに、そこそこ美味い!」。

 ハンバーグを顕微鏡で観察し、肉の粒の大きさや形を植物肉で真似することで、食感や味を再現したと言います。

 また、ハムメーカーの大手・伊藤ハムが2月、植物肉を使ったソーセージやナゲットなどを発売する予定です。

 植物肉関連の市場はじわじわと拡大していて、2016年に約197億円だった市場は2023年には1.7倍の約343億円にまで膨らむと予測されています(マーケッツアンドマーケッツ調べ)。

■人気の背景は…健康志向や環境への配慮

 背景にあるのは、健康志向の高まり。植物肉は牛肉と比べてコレステロールが低く、高たんぱくです。そしてもう一つ、植物肉が注目されるワケがあります。

 牛は餌を食べれば、当然ゲップやおならをします。これに、温室効果ガスの一つであるメタンガスが大量に含まれていて、牛は鶏や豚よりも6倍以上メタンガスを排出するとされています(国際連合食糧農業機関の調査)。

 少しでも、地球環境の負荷を減らせないか…ということで、植物肉が注目されるようになったのです。

 この植物肉、一体どうやって作られるのでしょうか。開発の現場に潜入しました。

 大阪・泉佐野市に本社を置く、不二製油。大豆から作る肉「大豆ミート」の国内最大手で、植物肉を約50年前から研究しています。

 ハンバーグや餃子に使うミンチタイプから、ジャーキーなどに使うスライスタイプ、唐揚げなどに使うブロックタイプなど、メニューに合わせて製法や配合を変え、これまでに50から60種類の大豆ミートを開発してきました。

 牛肉や豚肉、鶏肉など、再現したい肉の種類や部位に合わせて加工することで、本当の肉と同じ食感を出すことができるといいます。

 不二製油は、こうした大豆ミートを味わえる総菜店を、去年大丸心斎橋店にオープン。『アップグレード プラントベースド キッチン』です。

薄田キャスター:
「ショーケースの中にカラフルなお惣菜が並んでいます。酢豚にハンバーグにラザニアと唐揚げ。結構色んな種類のメニューがありますね。どれもおいしそう」

 唐揚げや酢豚など、一見ふつうの惣菜ですが、使っているのは鶏肉や豚肉ではなく、もちろんすべて大豆ミート。お味の方は…?

薄田キャスター:
「(唐揚げを食べて…)ふっくら弾力があって、鶏肉ですね。おいしい。本当食べ応えありますね。しっかりジューシーで、ボリューム満点」

女性客:
「鶏と全然変わらなかったです。ちょっとだけあっさりしているかもしれないですけど」

男性客:
「一応体を意識しているので、あまり脂質の高いものは取らないようにしているので助かりますね。本当においしいので、すばらしいと思います」

不二製油 開発部門の中野さん:
「これで完成ではなくて、よりもっとたくさんの商品を出していきたいなというふうに考えていまして、『肉を食べるのか、大豆ミートを食べるのか』という選択肢になるまでやっていきたいです」

 進化し続けている「植物肉」。お肉を食べたいけど、ちょっと体型が気になる…という方、一度試してみてはいかがでしょうか?


(関西テレビ1月14日放送『報道ランナー』内「知っトク!ニュースなオカネ」より)

最終更新:1/19(日) 7:06
関西テレビ

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