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手段の目的化を解消するには ~ 型破り校長の改革論(3)

1/20(月) 21:40配信

ニッポン放送

千代田区立麹町中学校・工藤勇一校長 × 大橋未歩 対談インタビュー
<第3回>
2014年から千代田区麹町中学校の校長を務める工藤勇一氏。宿題、定期テスト、固定担任制の廃止など、異例の改革を次々と行う手腕には多くのメディアが注目し、麴町中学には文部科学省など全国の教育関係者が視察に訪れる。その大胆な改革の根底にある子育て論についてまとめた『麴町中学校の型破り校長 非常識な教え』(SB新書)を著した工藤校長に、フリーアナウンサー・大橋未歩がインタビュー。ニッポン放送「大橋未歩 金曜ブラボー」(2019年12月20日放送分)での対談の再録として、全4回にわたりお届けしている。

■全員の愚痴を見えるようにする

「千代田区立麴町中学校の校長・工藤先生は公立中学とは思えない校内改革をされています。一見非常識とも思われるような改革を実施しているのですが、お話させていただくと、非常識どころか納得な改革ばかりです。私も会社組織に15年くらいいましたから、会社組織にも取り入れたいと思うような改革ばかりでした。工藤校長の口からは『手段が目的化してしまっている』というキーワードが何度か出てきます。大きな目的を達成するための手段であるはずなのに、いつの間にかその手段を達成することに一生懸命になってしまって、目的を忘れていることがあるのではないかということです。例えば、私の会社員時代には会議でもそういうことがありました。会議でさまざまな社員が意見を揉むことが目的なのに、とりあえず出席することが目的になっていて、報告するだけで終わることがあったなと。なぜ大きな目的を見失ってしまうのか、手段が目的化してしまうのかということに対して、工藤校長は具体的な改革に取り組んでいます。その具体的なプロセスについてうかがっていきたいと思います」(大橋・談)

 

【工藤 勇一 氏 プロフィール】
1960年、山形県鶴岡市生まれ。東京理科大学理学部を卒業後、山形県と東京都の公立中学校で教員。その後、東京都や目黒区、新宿区で教育委員会に勤め、2014年から千代田区立麴町中学校の校長に就任。麴町中学では宿題の廃止、定期テストの廃止、固定担任制度の廃止など異例の改革を実行。その日常識とも言える改革は多くのメディアで取り上げられ、麴町中学には文部科学省など全国の教育関係者が視察に訪れるようになった。

 

(※以下、「――――」部分はインタビュアー・大橋のコメント)

―――― 組織のなかにいても、新しいことをしようとすると「慣例だから」「慣習だから」「前例がないから」と一蹴されることもあると思います。そこをどう打破していくのかというところで、先生はどうされたのですか?

工藤:その組織がある目的を実現しようとするときに、手段が目的化することが大問題だと誰もが実感しないといけません。うまくいっているときだったら、手段が目的化しているときでもよしとしてしまうじゃないですか。でも、結果として無駄なことをいっぱいやっていると。

―――― 先生は新しい改革をされるときに、どうやって当事者たちに実感してもらったのですか?

工藤:学校経営は、僕の頭のなかには2つしかないのですよ。1つは、6年前に赴任したときにはみんながいろいろな不満をそこら中で述べている、ごく普通の組織でした。これは、日本のあらゆる組織で起こっていますよね。あれが悪い、これが悪い、仲間が悪い、上司が悪い、組織が悪いと言います。それと同じことが学校のなかでも起こっています。それを変えるためには、とりあえずその文句を全部オープンにすることが大事なのですよ。

―――― 全員で愚痴を言い合うということですか?

工藤:全員の愚痴を見えるようにして、同じ土俵に上げるのですよ。

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最終更新:1/20(月) 21:40
ニッポン放送

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