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生命の素は、生まれたばかりの恒星から彗星に乗ってやってきた

1/21(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

リンはDNAを形成し、地球上で生命を生み出す元素だが、宇宙ではまれな存在だ。

地球がどうやってリンを獲得したのかはわからないが、科学者は、誕生したばかりの星の周りにリンを運ぶ分子が形成されるのを発見した。

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そして、木星軌道付近の彗星で同じ分子を発見した。

新たな研究によると、生まれたばかりの恒星からやってきた彗星が、リンの酸化物の形で生命を与える元素を地球に運んだ可能性がある。

DNAを形成し、地球上の生命にエネルギーを供給する鍵となる元素であるリンは、誕生したばかりの星からの彗星によって地球に到達したのかもしれない。

この元素は宇宙では非常に珍しいため、なぜ地球上に存在するのかは長年謎に包まれてきました。しかし、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の科学者は、リンが最初に地球に到達したのは、一酸化リン(リンが酸素分子と結合した分子)である可能性を示唆している。

イギリス王立天文学会月報に発表された研究では、新たな星が誕生する過程で一酸化リンが生成されることが明らかになった。彼らは木星軌道付近の彗星の中にもこの分子を発見した。その彗星は凍った岩と氷の塊で「チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P/Churyumov─Gerasimenko)」というう、略して「67P彗星」とも呼ばれる。

この発見は、彗星が一酸化リンを地球に運んだ可能性があることを示唆している。

「リンは生命に不可欠」と、この新しい研究の著者であるキャスリン・アルウェッグ(Kathrin Altwegg)氏はプレスリリースで述べた。

「彗星はおそらく大量の有機化合物を地球に運んだ。67P彗星に含まれる一酸化リンは、彗星と地球上の生命との関連性を強めるだろう」

星が誕生するとリンを運ぶ分子が形成される

リンは宇宙ではまれだが、生命に不可欠だ(ほとんどの場合)。DNAを構成するヌクレオチドの鎖をつなぐ接着剤として働き、細胞壁の構築や細胞のエネルギー貯蔵にも役立っている。その元素がどのようにして地球に到着したのかを解明するために、天文学者たちは星に注目した。

今回の研究では、チリのアルマ望遠鏡(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計、ALMA)を用いて、AFGL5142と呼ばれる星が形成されている領域を観測した。この領域から発せられる光の波長を調べることで、その光と相互作用する分子の種類を特定することができた。彼らは新しい星の周りにリンを運ぶ分子が形成されているのを発見した。

星は、ガスと塵の雲が崩壊して、重力を生み出し、新しい宇宙の物体として合体すると生まれる。そして生まれた巨大な星は、ガスを放出し、周囲の星間塵の雲の中に大きな空洞を作る。

科学者たちは、これらの空洞の壁にリンを含む分子が形成されるのは、それらが若い巨大な星からの放射線の影響を受けているからだと考えている。

しかし、宇宙にリンを運ぶ分子が誕生することを明らかにした後も、これらの分子がどのようにして地球に到達したのかという大きな疑問が残っていた。

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最終更新:1/21(火) 12:10
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