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コンビニおでんは「コミュニケーション売り」から「パッケージ売り」へ転換期

1/21(火) 13:00配信

日本食糧新聞

人手不足など売り手側の悩ましい課題

コンビニ側にもおでん販売の廃止を望む声は以前から聞かれた。大きく分けると、管理の手間の問題、食品ロスの問題、マンパワーの課題などが挙がるだろう。

おでんは鍋を温め、毎日の清掃や具材の補充にも手間がかかる。消費者が購入する時間帯もある程度限られており、その中で最大限の利益を出さないと赤字になってしまう商材でもある。

具材の選択肢が少ないと「売れ残っているもの」という印象が拭えないため、常に全種類を温めておくことが求められるため、廃棄量が多く食品ロスとなる。コンビニの場合は、廃棄費用の大半が店舗負担のため利益がさらに出にくいといえるだろう。

日本の食品ロスは年間600万トン以上で、毎日大型トラック1770台分、1人あたりに換算すると、毎日茶碗1杯分のご飯を廃棄している計算にあたるとされる。おでんに限らず、コンビニから出る食品ロスに対して最近はさまざまに対策が行われ始めている。

マンパワーの問題も否めない。保温している最中も、単に温めておけば良いというものではなく、マメに汁をかけて具材が乾かないように気を配る必要があり、汁が減れば当然補充が必要だ。

会計の際にもするべき手順があり時間を要する。まず、具材の種類と数を確認して、フタをして、シールを数ヵ所貼らなければならない。横に傾かないように袋入れにも気を配る。人手不足の業界としては、簡略化できないものかと思って当然といえそうだ。

具材を好きに選べないことに不便さを感じる客の声も今はあるが、サラダや惣菜から御弁当まで、元来パッケージされた商品がコンビニの主流である。おでんも「パッケージおでん」に慣れれば良いと感じる。

「コミュニケーション売り」から「パッケージ売り」へ

以前の八百屋や魚屋などの専門店で店とのコミュニケーションのある買い方はめっきり減った昨今。「パッケージ売り」(筆者作成造語)の代表ともいえるコンビニにおいて、おでんは、無言ながら、ある意味においてかつての「コミュニケーション売り」(筆者作成造語)の名残を感じさせる商品だったと感じる。

コンビニおでんも、価格が一律であるとか、グラム売りなどであれば、会計の簡略化は若干図れた可能性もある。売り方と買い方、双方に令和は転換期を迎えているといえそうだ。(食の総合コンサルタント 小倉朋子)

日本食糧新聞社

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最終更新:1/21(火) 13:30
日本食糧新聞

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