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開発スタッフに聞いた『ロックマンエグゼ』製作秘話。次回作の可能性は?

1/21(火) 22:00配信

テレ東プラス

エスケープが消え、プリズムコンボが生まれた理由は?

──お話を聞いていると、開発中の「地獄の苦労エピソード」みたいなのも結構ありそうですね。

松田:プログラマーの立場からすると、ソフトのデータ容量との戦いはきつかったです......。

片岡:しまいには1バイト単位で容量を削れないか、四苦八苦しましたよね(笑)。

橋永:使用する漢字の種類を減らしたり、街にいるキャラクターの体の向きを減らしたり。海外版だと、使用する文字の量が一気に増えて容量不足になるので、やむなく「プラグイン」のムービーをカットしたこともありましたね。

石原:プラグインムービーといえば、ムービーを1コマ減らすだけでかなりの容量削減に繋がるので、シリーズを追うごとにじりじりと枚数が減っていきましたね。「6」ではついにプログラムでアニメーションさせるという極まり方を......(笑)。

片岡:バグチェックと修正を含めて、1年でリリースしないといけなかったので、開発スケジュールもタイトだったなぁ。毎年、「夏になったからバグチェックするか」みたいな変なルーティーンもありましたね(笑)。

松田:地獄といえば、『ロックマンエグゼ4.5』の開発。

片岡:あれは本当に酷かった!

松田:エグゼ4が完成して、すぐに4.5の開発がスタートしたと思ったら、エグゼ5の製作も始まって。さらには海外版とか、エグゼと他作品のコラボゲームの開発も重なったんですよね。4タイトルが同時進行している状態で、もうてんてこ舞い。

江口:開発人員も増えませんでしたからねぇ。かなり大変な状況でしたけど、体育会系のノリでなんとかやり切りました。みんな仲良かったですし、会社に泊まったり、開発フロアでキャッチボールしたり。“終わらない文化祭前日“みたいな感じで、楽しくやっていましたよ(笑)。

──そういえば、エグゼ1からわずか11ヶ月で発売されたエグゼ2は、エグゼ1の不満点の多くが改善されていました。短期間でフィードバックも少ないなか、どうやってあれほどのクオリティアップを?

松田:あれはエグゼ1を開発した時点で、「ここはこうしたかったよね」みたいなのが結構あったんです。ただ、エグゼ1はGBAのローンチタイトルとして作っていて、なんとしても予定通りに発売しないといけなくて。スケジュールの都合上、妥協せざるを得なかった部分も多かったんです。エグゼ2の開発がスタートしたときは、真っ先にそれを改修しました。たとえば、『「エスケープ」は失敗だったよね』とか(笑)。

※エグゼ1ではウイルスから逃げる選択肢が存在せず、バトルチップ「エスケープ」を使った場合のみ逃げることができた。

江口:苦労したエピソードとは違いますが、驚いたのはエグゼ2の「プリズムコンボ」。次世代ワールドホビーフェアの大会で発覚したんですが......。

松田:あれはびっくりしましたね~。まぁ、でも、状況を理解したら「そりゃそうなるよね」と(笑)。

──プリズムコンボって、どういう仕組みだったんですか? バグ技ではないんですよね。

松田:厳密にはバグではないですね。開発当初の段階では、プリズムコンボは成立していなかったんです。むしろプリズムコンボのような現象が起きないように、オブジェクトAが出るとオブジェクトBは壊れる......といった調整を重ねていたら、たまたまプリズムとフォレストボムの優先順位が同じになってしまったんですよ。

土屋:弊社の品質管理部には「チューニングチーム」といって、テストプレイをしながら不具合やゲームバランスの調整をするチームがあります。大人数のメンバーが本気で調整をしていたんですが、発売後は一夜にして何万人もの人たちがプレイするわけですから。想定外の不具合は、どうしてもありましたね。

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最終更新:1/21(火) 22:00
テレ東プラス

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