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マクドナルドとモスバーガー 「トマト」の使い方から見えた戦略の“決定的”な違いとは

1/22(水) 6:15配信

ITmedia ビジネスオンライン

 皆さまこんにちは。飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井創太郎です。皆さまが日頃なんとなく利用したり、見たりしている飲食店のビジネスモデルやマーケティング戦略を、分かりやすく解説していきます。よろしくお願い致します。

【画像で見る】2社のハンバーガーを分解して重さを計算してみた

 皆さんにとって身近な存在であるハンバーガー業界。今回はハンバーガー業界売り上げ1位のマクドナルドと2位のモスバーガーの戦略を分析していきます。

ハンバーガー業界の売上高ランキング

 まず、ハンバーガー業界の売り上げランキングを見ていきます(非上場のため、最新の決算情報が公表されていない企業に関しては、過去の売上高などを筆者が調べた)。

 売上高1位は日本マクドナルドホールディングス(2722億円)、2位はモスフードサービス(662億円)、3位はロッテリア(252億円)、4位はファーストキッチン(91億円)、5位はフレッシュネス(54億円)です。

 今回はハンバーガーチェーンの比較をするため、ケンタッキーフライドチキンやサブウェイなどのチェーンは除きました。

 上位5社の売上高を比較してまず気付くのが、マクドナルドの圧倒的な強さです。売上高は、2位のモスバーガーの4倍以上です。

 次は、上位2社の経営数値を詳しく分析します。

マクドナルドの原価率は?

 公開されているマクドナルド(2018年12月期)とモスバーガー(2019年3月期)の直近の決算書から、両社のビジネスモデルをひもといていきます。

 売上高に関しては先ほど述べた通りです。一方、営業利益はマクドナルドが約250億円(営業利益率9.2%)、モスバーガーが約5億円(営業利益率0.8%)となっています。マクドナルドの営業利益はモスバーガーの50倍です(モスバーガーに関しては、18年8月に発生した食中毒の影響が大きく響いています。18年3月期の営業利益は約37億円です)。

 次に両社の原価率を見ていきます。マクドナルドの原価率は35.8%であるのに対して、モスバーガーの原価率は50.7%。両社の原価率には15ポイント近い開きがあります。

 ここまで大きな原価率の差がある要因として考えられるのが「野菜」です。皆さんも、モスバーガーといえば「野菜たっぷり」というイメージがあるかと思います。そして、マクドナルドと大きく異なるのが「トマト」の使い方です。

 モスバーガーのメニュー一覧を見てみると、トマトを強調したものが多くあることが分かります。一方、あまり気付かれていないようですが、マクドナルドの現在の通常メニューでトマトを使用しているのは「グラン クラブハウス」と「グラン ガーリックペッパー」の2種類のみです。いずれも、マクドナルドの中で特に野菜を前面に打ち出した商品であり、ある意味モスバーガーの対抗商品ともいえます。では、なぜマクドナルドではトマトを使ったメニューが少ないのか? その理由はトマトが高いからだと推測されます。

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最終更新:1/22(水) 6:15
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