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ロックマンやメタルギア!?『Old School Musical』レトロゲーのパロディにニヤリ

1/22(水) 17:01配信

エムオンプレス

皆さん、“チップチューン”は好きですか? チップチューンを簡単に説明すると、ゲーム機などの内蔵音源チップから生まれた音楽のことです。ファミリーコンピュータ風の音と言えば簡単にイメージできるでしょうか。このピコピコした音質に筆者も含めた大人世代のゲーマーは親しみと懐かしさを感じている人が多いと思います。今回紹介する『Old School Musical(オールドスクールミュージカル)』は、そんなあなたと私を狙い撃ちしてくる作品です。トレーラーを見ればどこかで見たかもしれないようなドット絵と、やたら主張してくる鶏(なぜか実写)に驚くはずです。なんだこれ!? これはいったい、どういうゲームなの? プレイしてみたら、そのクセの強い世界にハマってしまいました!

【画像】『Old School Musical』プレイ画面など

文 / 内藤ハサミ

◆レトロゲーム風の音ゲー!? 怒涛のおふざけパロディ
ヒーローになるために母親のビッグママから厳しすぎる訓練を受けて育った兄弟、ティブとロブ。ふたりは常々、この辛い毎日から抜け出したいと思っていました。そんなある日、世界が謎のバグに侵されめちゃくちゃになってしまいます。行方不明になったビッグママが残した意味深な置き手紙を見つけたふたりは、はっきりとした手掛かりもないまま母親を探す旅に出るのです。これが、ストーリーモードの筋書きとなります。

本作は、レトロゲーム風の世界を旅するリズムゲームです。本作のグラフィックはRPG風だったり、シューティング風だったり、横スクロールアクション風だったりとかなりバラエティに富んでいます。その内容はレトロゲーム風のグラフィックというだけにとどまらず、かつて人気を博した名作ゲームの数々を徹底的にパロディ化しているのです。ひとつのステージにいくつものネタが込められているのも当たり前。作中に50曲も登場するオリジナル曲もよく聞いてみれば、あのゲーム風だったりこのゲーム風だったりする徹底ぶりです。ファミリーコンピュータやゲームボーイを遊んでいたあの頃を思い出して懐かしい気持ちになります。

曲はパロディ要素が強いもののクオリティは高く、チップチューンが好きな方であればきっと気に入るはず。作中で取り上げているゲームのジャンルはさまざまですが、我々プレイヤーが行うのは、Nintendo Switch(TM)のA、B、X、YボタンとR、Lボタンの6種類を上下左右から次々流れてくるノートに合わせて押すこと。プレイヤーの操作が順調に進めば主人公たちの冒険も順調に進行しますし、間違えれば動作をミスしたり、ダメージを受けたりします。R、Lボタンとその他のボタンは同時押しすることがなく、A、B、X、Yも同時に押すノートは出て来ないので音ゲーとしての難度は低めです。ノートを押すタイミングに合わせて画面内のティブとロブもアクションをするので、なるほどこれはタイトルどおりにミュージカルっぽいですね。レトロゲームの世界を音楽で演じるというのは新感覚です。

難度はEASY、NORMAL、HARDと3種類ありますが、HARDでもパーフェクトクリアを目指さなければクリア自体は比較的容易でしょう。ただし、ノートを追っているとコミカルなグラフィックを見ているヒマがないので、筆者はストーリーモードをすべてEASYでクリアしました。ボタンを押したときにプッシュ音は全く鳴りません。ノートをジャストタイミングで押したときのSEに爽快感を感じるという音ゲーマーも多いのではないかと思いますが、音源チップの音色であるというチップチューンの性質から余計なSEはおそらく曲の邪魔になるでしょう。個人的にはこれがベストの仕様ではないかと思います。ストーリーモードのほか、最大4人で遊べるオフライン協力プレイのチャレンジモード、任意の曲を楽しめるアーケードモードが用意されています。ストーリーモードでは曲の合間に会話シーンなどが挿入されますが、他モードではそこもプレイが続行。曲を楽しみ、ノートを押すことに没頭するスタイルも選べるということですね。

筆者としては、まずストーリーモードを通して遊んでほしいです。ひとつのステージに複数のパロディネタが仕込まれていることも多く、何度か遊んで初めて仕込みに気づいたということもありました。スクリーンショットで紹介したもの以外にも『メタルスラッグ』、『ポケットモンスター』、『モンスターハンター』などのゲーム、『新世紀エヴァンゲリオン』、『機動戦士ガンダム』などのアニメネタもいくつか見られます。レトロゲーム愛好家でなくとも、ゲームやアニメが好きであれば引用元がいくつも見つかるのではないでしょうか。パロディネタに限らず、とにかく自由奔放すぎる本作のノリは細かいところにもあります。ブラックなネタもあり基本的におふざけが過ぎる内容ではありますが、元ネタへの愛が感じられてついつい笑ってしまうのです。

スタッフロールの役職名に当たる部分はプロデューサーだと思われる人物を含め、全員がこんなふうにほかには見られない書かれかたです。なかには「このゲームの開発に全く関与しなかった人」として名前を連ねているビッグなゲームクリエイターもいます。もうこれは実際にスタッフロールを見てほしいですね。おちゃらけたノリに思わず脱力すること請け合いです。

◆クリア後は……とにかくチキンを倒す!
ここまでの記事で、いかに本作がハッピーでクレイジーな作品なのかがわかっていただけたかとは思うのですが、ストーリーモードクリア後にもさらなるクレイジーな展開がプレイヤーを待っています。それは“チキンリパブリック”というモードで、メインメニューから新たに選べるようになっています。クリア後に解放されるおまけ要素としてはかなりのボリュームです。

チキンリパブリックが他のモードと違うのはどういうところなのでしょうか。ノートの難度が段違い? それとも新たな難度の追加? ……いえ、違います。これは実際に見ていただいたほうが早いので、スクリーンショットをお見せしますね。

……とこんな感じで、素直にノートを押すことができないよう、いろいろな邪魔が入るというわけです。正直なところプレイしているとかなり鬱陶しいのですが、このゲームのノリにすっかり慣れたあとでは笑ってしまうばかりで腹も立ちませんね。1曲に複数の妨害効果がついていることもあります。それでも難易度NORMALまでは初見でクリアできたのですが、HARDでのプレイはかなり難しいです。

ところでなぜチキンを倒すのかというと、察しのいい方は気づいたかもしれませんが、これもまた某有名ゲームのパロディネタだったりします。意味もなくいじめられ続けたチキンたちが牙を剥くという展開は、私たちプレイヤーが心のありかたを考えさせられる……かと思いきや、やっぱりバカバカしさ満点でした。しかし全編を振り返ってみると、壮大な冒険譚だったというのもまた事実です。エンディングではバグの原因を解決したあとのシーンが描かれます。そのエピソードにじんわりと感動させられてしまい、ティブとロブというふたりの四角い主人公たちに対し、すっかり愛着を持っていることに気づいたのでした。
とにかく濃くて、ゲーム好きならクスリと笑えるネタ満載の本作。リズムゲームとしてのプレイ精度を追及するというより、このイカれた世界設定とこれでもかと詰め込まれたパロディを総合的に楽しむ作品という印象です。ノートがやや単調に感じられることや、リズムゲームとしては1曲が長すぎるところなどやや大味な点もありますが、それを補って余りあるユーモアセンスと良質の曲がプレイヤーをチップチューンの世界に酔わせてくれるでしょう。

(c) La Moutarde/Plug In Digital/Localization support and published by Worker Bee Inc.

ロックマンやメタルギア!?『Old School Musical』レトロゲーのパロディにニヤリは、【es】エンタメステーションへ。

最終更新:1/22(水) 17:01
エムオンプレス

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