ここから本文です

あまりのわからなさでSNSで話題 「わからない」展、異例ヒット 非公式イベントも 千葉市美術館

1/22(水) 12:36配信

千葉日報オンライン

 千葉市美術館で昨年11月2日~12月28日に開かれた現代アートチーム「目(め)」の個展「非常にはっきりとわからない」が、同館の現代美術の展覧会としては歴代最多動員を記録する異例のヒットとなった。あまりのわからなさでSNSで話題となり、客が非公式にイベントを開くなどの動きも。わからないことが山ほどあっても、わかったふうを装いながら生きる現代人に、「わからないことだらけ」を直球で投げつけるかのような内容が支持を集める要因の一つとなったようだ。

(文化部・平口亜土)

 「目」のメンバーが地球史の一時代「チバニアン」命名の根拠となった市原市の地磁気逆転地層を訪れ、原因の解明できない天変地異への驚異から着想を得たという同展。その程度の前情報しか持たずに、会期終盤の12月26日に会場を訪れた。

 展示会場は1、7、8階。まず1階の会場に入ると、絵画や像などを梱包(こんぽう)したままの物体や、脚立、台車などが雑然と置かれ、「展示作業中」とみられる光景が提示されていた。不穏さを感じつつも、同館は改装工事中と聞いていたので、「改装現場が混在しているのだろう」などと考えつつ7階へと移動した。

 7階でエレベーターの扉が開くと、戸惑うばかりの光景が眼前に現れた。ここにも梱包物や道具が至る所に置かれ、養生用のビニールシートが張られている。7階も1階と同様、「展示作業中」なのだ。

 一方で、梱包を解かれた作品もある。だが、円形の樹脂のオブジェや、時計のムーブメントを大量に吊り下げたインスタレーションなど、なんとも捉えどころがない作品ばかり。

 8階に移動すると、また一驚する。7階と全く同じ光景が目に飛び込んできたからだ。部屋の構成も展示物も全く同じ。

 ただ、細かく観察するとわずかな「違い」に気づく。私が7階で見た日本画が8階では布で覆われていた。また、スタッフが梱包物を運んだり、展示室を区切る壁を移動させたりしながら会場に「変化」を与えている。ただ、不思議なのは、その作業が「設営」なのか「撤去」なのか、判然としない。スタッフたちは一度運んだ物をまた同じ場所に戻す、という奇妙な行動を繰り返していた。

 「わからなさ」が募り、7階に戻ると、こちらでもスタッフが物を移動させている。首をひねりながら7、8階を何度も往復した。

1/3ページ

最終更新:1/22(水) 12:36
千葉日報オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ