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「失敗したら…」とためらうのはもったいない。S. ジョブスの言葉が示すその理由

1/22(水) 21:10配信

LIMO

誰にもある「現状維持バイアス」とは?

上述したスティーブ・ジョブズ氏の言葉は、たとえ新しく挑戦しようとすることが「今までやってきたこととつながらない」ことや「仕事で使えない」ことでも、心がひかれるのであればやってみてもいいのではないかというものでした。

子育てにたとえると、子どもが小学校で勉強を頑張ってきたから、中学校でさらに頑張る環境を整えるために私立中学への進学を勧めてみたところ、もし子どもから「今度は運動を頑張ってみたい」と言われてしまうと、親としては今までの頑張りを思い、何だかもったいない気持ちになってしまうものです。

しかし、それを反対するのではなく、運動も勉強も両立できるような中学校へ進学を一緒に考えてみるのも良いかもしれません。

今、そのことが将来どのようにつながるのかは分かりませんが、子ども自身が「自分のやりたいことを諦めずに頑張ること」や「チームワーク」、「コミュニケーション」について学んで、社会に出たときに大いに役立つ可能性もあります。

しかし、そうは分かっていても多くの場合、大人になればなるほど現状からかけ離れたことに挑戦する際は躊躇(ちゅうちょ)してしまうのです。

なぜ、今と違うことができなくなるのでしょうか?  その答えは「今が最高の状態!」と思ってしまう心理学的な「現状維持バイアス」がかかっているからです。

現状維持バイアスとは簡単に言うと、「今の状態を手放すと損した気持ちになる」ということ。先の例で言うと、子どもが小学校で勉強を頑張ってきたから、そのまま中学校でも頑張らないと、今までの努力が水の泡になってしまうと考えてしまうのです。

また、自分自身の人生の選択において、何か新しい分野に挑戦しようとしても「今の仕事とつながらなくて、もし努力しても無駄になるかもしれない(だからやめておこう)」という思考回路に陥ってしまいがちです。

まとめ

このように、人は無意識のうちに現状を維持しようとしてしまうことが心理学では明らかになっています。したがって、挑戦しようとしているあなた自身が臆病なのではなく、心理的な先入観が挑戦の障壁となり、多くの人が新しい挑戦に二の足を踏んでしまうのです。

しかし、一度新しいことに挑戦してみると、そのあとは心理的な障壁は小さくなっていくので、まずはぜひ「今自分がやりたいこと」に意識を集中させてみてください。

それは、自分の人生をがらりと変える可能性のある挑戦でも、「どうせやっても三日坊主になってしまうから」と避けていた節約や貯金など、日常生活の中の小さな挑戦でもかまいません。もし始めてみて、気分が乗らなかったら止めて、また新しいことに挑戦すればいいだけです。

たまには童心に帰り、難しいことは考えずにとりあえず新しいことを始めてみよう! という心構えも必要かもしれませんね。

大西 周登(しゅーと/Shuto)

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最終更新:1/22(水) 21:10
LIMO

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