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途上国での融資件数100万件突破へ。JICA10億円出資の五常「世界を変える」フィンテックの使い方

1/23(木) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

2019年10月、創業5年目のある金融ベンチャーが42億円超という巨額の資金調達を行ったことを明らかにした。

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と言っても、日ごろから経済・金融メディアに目を配っている人にとって、数億円、数十億円の出資案件はもはや日常茶飯事で、さほど驚くようなニュースではなかったかもしれない。

直近の数字によると、世界のフィンテック投資額は553億ドル(約6兆円)。うち日本は5億4200万ドル(約600億円)で、63件の投資が行われている(いずれも2018年、アクセンチュア調べ)。

ところが、これだけの資金が投じられてもなお、日本の金融分野へのテクノロジー導入は「足踏み状態」が続いているという。KPMGジャパンフィンテック・イノベーション部部長の東海林正賢氏は、その理由をレポートでこう説明している。

「いまのところ、既存の金融機関の経営が脅かされるところまでは至っていない。なぜなら、多くのフィンテック企業は法人向けではなく個人向けのサービスに特化しており、総合的な金融サービスではなく資金調達や運用、決済などの限られた領域でのみサービスを提供しているからだ」(部分略)

7000億円を投じても変わらない国民の認識

日本でいま誰もが注目しているフィンテックと言えば、キャッシュレス決済だ。

政府は消費税率引き上げに伴う消費の下支えと、キャッシュレス決済の普及・定着を狙い、ポイント還元制度を導入し、2019年度と20年度の2年間で合計4200億円の関連予算を計上。さらに2019年末には、キャッシュレス決済の利用が予想より増えたとして、約3000億円の上積みを決めた(日本経済新聞、2019年11月29日)。

しかし、ある地銀関係者は言う。

「日本は偽札が少ないし、外を歩いていて財布を盗られる心配もあまりない。要するに、現金に信用があるから、(ポイント還元には飛びつくとしても)どうしたってキャッシュレスはそんなに広がらない」

少子高齢化による深刻な人手不足に瀕し、どの企業も経理事務や集金など現金にかかる労力や時間を極力減らす必要に迫られている。キャッシュレス決済はそうした状況を打開する決定打になり得る。にもかかわらず、7000億円もの国費が投じられようとしている今日もなお、世間の本気度はこの程度のものだ。

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最終更新:1/23(木) 17:01
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