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高速バス「500円」廃止 茨城空港-東京駅

1/23(木) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

大井川和彦知事は22日、茨城空港(小美玉市)と東京駅を結ぶ高速バスについて、航空機利用者に限り片道500円で乗車できる優遇措置を3月末で廃止する方針を明らかにした。就航対策の一環として開港当初から続けてきたバス会社への県補助金を打ち切る。代わりに県内周遊の交通施策を充実させる。発着便の増加で就航対策は一定のめどが立ったと判断し、県は空港から東京に向かう搭乗客の流れを県内にシフトさせる施策に軸足を移す。

航空自衛隊百里基地と共用の茨城空港は「1時間1便」の運航ルールがあり、近年の定期便や定期チャーター便の増加で、今後の増便が厳しい状況となっている。2019年度の利用者数も当初の需要予測を超す年間80万人をオーバーするのが確実視されている。3月で開港10周年となる同空港の就航対策は転換点を迎えたと言えそうだ。

同日の定例会見で大井川知事は「空港発着の、特にインバウンド(訪日客)のお客が真っすぐ東京に行ってしまう懸念がある。県内周遊の交通ルートに予算を重点配分し、周遊客を確保する方向に大きくかじを切りたい」と説明した。

県空港対策課によると、「500円バス」は空港利用者の東京方面へのアクセスを確保しようと、10年の開港初年度から運行している。利用者は13年度に年間10万人を超え、18年度は過去最高の11万8882人。無料駐車場と並び、成田、羽田両空港に代わる首都圏や北関東の空港需要を茨城空港に取り込む施策の一つとなってきた。

バスの運賃は航空券の半券などを提示すると片道500円、一般利用が1530円。常磐自動車道、首都高速道路を経由して東京駅との間を1時間半前後で結ぶ。周辺住民の一般利用もあるという。運行本数は東京駅発が1日最大8本、空港発が最大9本。

県は緊急雇用対策や東日本大震災復興の基金を活用し、バスを運行する関東鉄道(土浦市)に補助。19年度は予算として7500万円を計上している。

大井川知事は「県民の税金を使って東京観光する人たちに補助すること自体、問題がある」と指摘。500円バス廃止の影響については「ほとんどないと思う。茨城空港から都心、成田空港から都心にかかる時間はほとんど変わらない。補助なしの通常料金に戻っても競争力が大きく損なわれることはない」と述べた。(黒崎哲夫)

■利用者推移 (県空港対策課調べ) 茨城空港-東京駅の高速バス
2010年度 2万5560人
2011年度 5万4613人
2012年度 9万4745人
2013年度 10万1683人
2014年度 11万3382人
2015年度 11万2412人
2016年度 11万1792人
2017年度 10万8991人
2018年度 11万8882人
計 84万2060人

茨城新聞社

最終更新:1/23(木) 15:03
茨城新聞クロスアイ

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