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「さらし者になってもいい」 アルビノ女子がカメラの前に立った理由 「見た目問題」写真展で考えたこと

1/24(金) 7:00配信

withnews

顔の変形やアザなど、外見に症状がある人たちに視線を向けてしまったことはありませんか? アルビノの神原由佳さん(26)は幼いころから周囲の視線に悩んできた一人です。そんな神原さんが、カメラに身をさらけ出しました。東京で開かれている写真展では、会場で来場者と積極的に会話をしています。「視線を浴びてもいい」。その言葉の裏側にある思いを、つづってもらいました。

【画像】変形した顔、アルビノ、アザ……「見た目問題」写真展、展示作の数々 神原さんがモデルの一枚も

【コラム連載「#アルビノ女子日記」】
他の人と比べ、生まれつき肌や髪が白いアルビノ。「特別な存在」とみなされがちですが、どのような人生を送っているのでしょうか。当事者である神原由佳さんに、等身大の姿をつづってもらいます。不定期連載です。

写真で初めて知った「目の中の地球」

現在、東京・渋谷のギャラリー・ルデコで、外見に症状がある22人をモデルにした写真展「無自覚なボクが、いま言いたいこと。」が開かれている。

私は、この写真展でモデルを務めた一人だ。また、できる限り、ギャラリーに滞在するようにもしている。

そんな私のお勧め作品は、当事者12人のポートレート写真だ。一人一人があまりにも色っぽくて、本当に美しい。「写真に内面が映し出される」と言われることがあるけれど、「ああ、本当にそうだな」と納得してしまった。

アルビノの瞳をアップで映した作品「星を見ている」も見てほしい。これ、実は私の瞳なのだ。

アルビノは弱視を伴うケースが多く、私も同じ。おまけに無意識に眼球が揺れてしまう。だから、鏡で自分の瞳を見ようとしても焦点が合わないし、色が青いというのがぼんやりわかる程度。大きな写真パネルに映し出されて、初めて自分の瞳をまじまじと見て、ちょっと感動した。

自分の体の中にこんなにも美しい「地球(ほし)」があったなんて!

「さらし者」になってもいい

作品の中には、奇抜な衣装や装飾によって、アートの側面が強く出ているものもある。その点について、マイフェイス・マイスタイルの外川正行チーフは次のように語る。

「当事者をさらし者にしている、という声があがるかもしれません。けれど、そういった批判のあり方自体が問題を多くの人から遠ざけ、『見た目問題』を解決できない問題にしていると、私たちは考えています」

この言葉を聞いたとき、「そうか、被写体になるということは、さらされることなのか」と気づいた。

当事者は日常のふとした瞬間にも、ジロジロと見られることがある。街や電車の中で。見ている人がどのような気持ちなのかはわからない。私はそのたびに、嫌だなあと思う。

それでも、この写真展で「さらし者」になってもいいと、私は考えている。

プロのカメラマンに、よい写真を撮ってもらえるなら単純にうれしい。何より、面白そうだったから、この企画に参加した。写真を通して社会に強いメッセージを発したいわけでもない。ある意味で、自己満足だ。

それでも、見た人が何かを感じてとってくれるかもしれない。見た目問題に関心を持ってくれるなら、ありがたい。それを「さらし者」と言われるなら、それでもいい。

写真展のお客さんも、私たちの写真を熱心に見つめる。ただ、そのまなざしは優しい。好奇ではなく、私たち当事者を知ろうとする真剣な思いが伝わってくる。そんな視線なら、私は喜んで浴びたい。

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最終更新:1/24(金) 7:00
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