ここから本文です

2019年、日本企業5万社が市場去る 事業承継になお課題

1/23(木) 12:16配信

ITmedia ビジネスオンライン

 東京商工リサーチは23日までに、2019年に全国で休廃業・解散した企業が4万3348件に上ったと発表した。倒産件数(8383件)と合わせ、日本の全企業数の1.4%に当たる5万1731社が市場から撤退した計算になる。

【グラフ】休廃業・解散及び倒産企業の推移

五輪の影響で建設業は好転

 同社によると、19年に休廃業・解散した企業数は前年に比べ7.2%減で、2年ぶりの減少となった。こうした企業の従業員数は計約10万人(判明分)に。ただ詳しく分析すると、事業承継がうまくいっていない日本企業の課題も浮き彫りとなった。

 産業別にみると、10分野のうち7つで減少数がマイナスとなった。特に建設業は7027件で、前年より約22%も減った。東京五輪による再開発増や活況な公共事業の影響とみられる。一方で情報通信業は2268件と、前年より約27%増加した。

代表者老い事業承継間に合わず

 企業の市場撤退の背景には、やはり事業を継ぐ相手が見つからないまま代表者が高齢を迎えたケースが少なくないようだ。東京商工リサーチによると、休廃業・解散した企業の代表者のうち最多の年齢層(判明分)は70代で、39%となった。

 こうした企業の“高齢化”に関連して同社の担当者が問題視するのが、休廃業・解散企業の「黒字率低下」だ。各企業の直前期決算に注目したところ、19年では61.4%の会社で当期純利益が黒字に。17年以降、この「黒字率」が少しずつ低下する一方、赤字率は上昇している。

 「企業を継ぐ第三者やM&Aの相手を見つけるためには、事業価値を上げる必要がある。しかし“末期”の会社は採用や設備投資をしたがらず、事業価値が下がる傾向にある。その(傾向の)兆候なのではないか」(担当者)。国は企業の事業承継支援に力を入れているものの、それが間に合っておらず事業価値が下がり、廃業や解散を防げていない可能性を指摘する。

「若い」企業も撤退相次ぐ

 逆に「若い」企業の撤退も目立った。休廃業・解散した企業を業歴別にみたところ、「10年未満」が27.4%、「10年以上20年未満」が20.8%と合わせて半数近くを占めた。

 東京商工リサーチの担当者は「国の取り組みもあって企業の新規開業数は増加しているものの、その後(ベンチャーを)大きくする支援がうまくいっていない可能性がある」とみている。

ITmedia ビジネスオンライン

最終更新:1/23(木) 12:16
ITmedia ビジネスオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ