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全米フィギュアスケート選手権2020 女子のみどころ

1/23(木) 17:29配信

J SPORTS

ここ数年、女子フィギュアスケートの焦点はロシアや日本に当てられているが、昨年の全米メダリスト、アリサ・リュウ、ブレイディ・テネル及びマライア・ベル3選手は、グランプリシリーズ(リュウはジュニア)やチャレンジャーシリーズなどのハイレベルな大会で、ロシア女子の覇権に挑戦し、アメリカ女子の存在感を示している。今年の全米も、この3人による三つ巴の戦いになる予想だ。

昨年の大会で、アリサ・リュウは13歳にして3つの3アクセルを着氷し、世界を驚かせながら初戴冠した。今シーズンのショートプログラムは昨季からの持ち越しで、構成と振り付けに大きな変更がなく、安定感と完成度の向上を図る。一方、フリースケーティングには、新たに習得した大技4ルッツを入れ、さらなる高得点を目指す。その結果、ジュニア・グランプリ2戦とも金メダルを収め、ファイナルでは銀メダルを獲得した。しかし、ファイナルのフリースケーティングでは、2本の4ルッツがともに回転不足を取られ、減点が大きかった。それに対して、リュウは「1本にしとけばよかったが、やっぱり試合を楽しめたかった。挑戦して楽しかった。」と語り、積極的な姿勢を示した。今大会でも4ルッツを入れる予定だが、成功させれば、全米選手権女子史上初の4回転になる。また、ファイナルの後、リュウはイタリアにしばらく残り、元世界女王のカロリナ・コストナーの元でスケーティングと表現力の指導を受けたという。今大会どんな演技を出し、どんな成長を見せてくれるのか、本当に楽しみである。

一方、4回転や3アクセルなどの大技を持っていないが、2018年の全米女王ブレイディ・テネルは質の高いエレメンツと抜群な安定感を以て、国際大会で好演技を出し続け、実績を重ねた。さらに、グランプリ・ファイナルへの進出を果たし、5位に入ったことで、世界のトップスケーターとしての地位を確立した。特に注目すべきはやはり表現力の大きな成長だ。今まで「体が硬い」「感情が足りない」と指摘されてきたテネルだが、今シーズンのプログラム、特にフリースケーティングの「ニュー・シネマ・パラダイス」のバラード曲に合わせて滑ると、手足の力加減を程よくコントロールでき、しなやかさがだいぶ増し、表情も柔らかくなった。その結果、今までの高い技術点に加え、演技構成点も徐々に上げてきた。「大技」は持っていないが、そんな進歩を遂げた彼女は、今大会でノーミスの演技を2つ揃え、成熟した表現力を見せれば、王座奪還が決して不可能ではない。

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最終更新:1/23(木) 17:29
J SPORTS

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