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暖冬で野菜安値 熊本県内でも農家悲鳴 

1/24(金) 11:07配信

熊本日日新聞

 暖冬の影響で、ハクサイやレタスなどの価格が全国的に低下傾向にある。生育が順調で量がだぶついていることに加え、気温が高いため鍋物に使う野菜の消費が伸びないダブルパンチ。熊本県内の農家は悲鳴を上げている。

「今年は半分近くを廃棄して、土にすき込まなければならないかもしれない」。菊陽町でハクサイを生産する後藤秀孝さん(67)は肩を落とした。畑には収穫の適期を過ぎ、茶色く変色したハクサイが並ぶ。

 後藤さんは自宅近くの直売所に野菜を出荷している。昨夏は猛暑のせいで、例年だと8月上旬~9月中旬の種まき時期が8月下旬以降に集中。地域のほかの生産者も同様で出荷時期が重なった。「出しても売れ残るだけなので、出荷量を抑えざるを得ない」

 出荷先の直売所は、生産者が自由に価格を決められる仕組みだが「鍋物用が売れない上に消費増税もあり、財布のひもは固い。安くしないと買ってもらえない」とため息をつく。売り上げは前年に比べ2~3割減少したという。

 八代市の畑3・2ヘクタールでレタスを栽培する一泰憲さん(33)は「生育が早く、例年だと2月に収穫する分を先取りしている状況」と話す。大半があらかじめ価格が決まっている相対取引なので影響は少ないというが、JA共販分は価格が例年の半額程度に落ち込んだ。

 九州農政局によると、ハクサイやレタス、キャベツといった葉物野菜とダイコンが特に安い。青果卸の熊本大同青果(熊本市)では、レタスやキャベツ、ブロッコリーなどの価格が前年より2~4割低下。担当者は「採算が合わないので、生産者が出荷を見送るケースもある」と話す。今後の見通しについては「気温による。急に冷え込むようなことがあれば、逆に価格が上昇する可能性もある」と話している。(福山聡一郎、山本文子)

最終更新:1/24(金) 11:07
熊本日日新聞

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