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大麻解禁論にMr.マトリが大反論「酒・タバコと同じテーブルで論じられない」

1/24(金) 7:12配信

BuzzFeed Japan

カナダが2018年に大麻を合法化し、米国では10以上の州が嗜好用の大麻解禁に踏み切った。日本でも安倍晋三首相の妻・昭恵さんは、医療用大麻への肯定的なスタンスで知られる。

にわかに盛り上がりを見せる大麻解禁論を、「Mr.マトリ」はどう受け止めるのか。厚生労働省の元麻薬取締部部長で、『マトリ 厚労省麻薬取締官』(新潮新書)を上梓した瀬戸晴海さんに見解を聞いた。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】

解禁国・地域は「致し方なく」

――カナダやアメリカの各州で大麻が解禁され、安倍昭恵さんも医療用や祈祷用の大麻への関心を公言し《「日本を取り戻す」ことは「大麻を取り戻す」こと》と語っています。こうした風潮をどのように見ていますか。

世界レベルで見たら、先進国ではカナダだけ。あとはアメリカの11の州とワシントンD.C.ですから。それから、先進国ではありませんがウルグアイ。

大麻の経験率を見ると、欧米は3~4割なんです。致し方なく、ああいう制度化をせざるを得なかったという事情がありますよね。

米国襲ったオピオイド禍

――欧米は結構高いですね。

日本なんか1.4%です。

加えて、欧米はハードな薬物でいま大変な状況になっている。特にアメリカは合成オピオイド(麻薬系鎮痛剤)、とりわけフェンタニルの問題で何万人も亡くなっています。

あるいは犯罪組織も暗躍している。そうした状況のなかで、大麻を解禁――というよりも制度化――せざるを得なかったんだという風に見てますけど。

《※フェンタニルは合成オピオイドの一種で、モルヒネの50~100倍もの強さがあると言われる。フェンタニルを含む合成オピオイドの2017年の死者数は、全米で2万8千人超に達した。オピオイドの過剰摂取による死亡率は、交通事故による死亡率を上回る》

酒やタバコの方が「有害」指摘も

――大麻に比べ、アルコールやタバコの方が有害だとの指摘もあります。

作用がまったく違いますし、アルコールやタバコと同じテーブルで論じることはできないんですよ。

大麻には「催幻覚」といって幻覚性がある。ここがひとつの大きな問題です。

タバコも依存性がありますが、大麻にも依存性がある。普通は努力による報酬で喜び・快感を得るのですが、外から入れると努力なしに快感を得ることになり、脳に記憶される。ずっとそれを求めてしまうわけです。

個人差はありますが、大麻を継続すると脳が萎縮し、「無動機症候群」になる。集中力がなくなってうつ状態が始まります。

社会的な要因でみても、交通事故を起こした時にアルコールなら呼気でわかります。大麻はわかりません。採尿するか、血液を抜かなきゃいけない。つまり令状が必要になります。

こういったことを考えても、なぜいま、あえて大麻が論じられるのかというのが、少し不思議なんですね。

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最終更新:1/24(金) 7:12
BuzzFeed Japan

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