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【新型コロナウイルス】感染症専門医師が教える、新型肺炎について今知っておくべきこと

1/24(金) 18:11配信

ハフポスト日本版

新型コロナウイルスへは、どのようにして感染するのか?

新型コロナウィルスによる肺炎で知っておくべきこと、感染症専門医の高山義浩さん(沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科副部長)が解説します。

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昨年の12月より、中国国内において、新型のコロナウイルスによる感染症が流行しています。中国の国家衛生当局の発表によると、1月24日午前0時までに中国本土で感染が確認された患者数は830人、うち重症が177人、死者は26人となりました。

さらには、日本、韓国、台湾、タイなど近隣諸国のほか、アメリカでも感染者が確認されており、世界的な広がりの兆候もみられています。

毎日のように新たな情報が入ってきていますが、現時点で分かっていることを整理しつつ、一般の方々に知っておいていただきたいことを問答形式で解説いたします。

問1 コロナウイルスによる感染症とは、どのような病気なのですか?

コロナウイルスというのは、ヒトや動物のあいだで感染症を引き起こす病原体で、これまで6種類が知られていました。
うち4種類は、咳や咽頭痛などの上気道症状しか引き起こさないウイルスで、私たちが「風邪」と呼んでいる病気の10~15%程度はコロナウイルスによるものです。あとの2種類は、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるウイルスで、重症急性呼吸器症候群(SARS)と中東呼吸器症候群(MERS)として世界的に流行しました。

SARSは、コウモリからヒトへと感染して、2002年11月から2003年7月のあいだに8,069人の感染(疑い例を含む)が報告され、そのうち775人が死亡しています(致命率 9.6%)。ただし、死亡した人の多くが高齢者もしくは基礎疾患を有する人で、子供は感染しても軽症だったことが特徴です。

MERSは、ヒトコブラクダからヒトへと感染して、これまでに2,494人の感染が報告され、そのうち858人が死亡しています(致命率34.4%)。ただし、調査によってサウジアラビア人の0.15%がMERSに対する抗体を有していることが明らかになっています。つまり、少なからぬ人が、ウイルスに感染しても軽症あるいは無症状で回復しており、重症化するのは、高齢者や基礎疾患を有する人であろうと考えられています。

いま、中国で流行している新型コロナウイルスによる肺炎とは、これまで知られていなかった新しいウイルスによる感染症です。断片的な臨床情報しか伝わってきていませんが、主たる症状は発熱であり、一部に呼吸困難を訴える患者もいるようです。胸部レントゲンでは肺炎所見があるようですが、現時点では、病院を訪れる程度に症状のある患者に検査を実施しているため、肺炎のない風邪程度の感染者がどれくらいいるのか、まだ分かっていません。

予断を許さぬ状況ではありますが、これまでの経験に照らせば、一定の数の軽症者はいるでしょうし、とくに重症化するのは、高齢者や基礎疾患を有する人ではないかと思われます。

問2 いま流行している新型コロナウイルスへは、どのようにして感染するのですか? 

何かの野生動物が感染源だろうと推測されます。当初は、武漢市内の海鮮市場に出入りしていた人に感染者が集中していたことから、そこで処理された動物由来の飛沫を吸入したり、体液に接触したことが原因かもしれません。ただ、残念ながら、現時点では動物の種類は同定できていません。

加えて、ヒトからヒトへの感染が起きていることも確実となっています。感染している人の咳から生じる「しぶき」を吸入したり、ウイルスが含まれる喀痰や唾液などに触れた手で口や鼻、目を触ったことで感染が起きているものと考えられます。

同居する家族やケアを提供した医療従事者への感染が確認されていますが、レストランや電車などで空間を同じくしただけで感染しうるかは明らかではありません。

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最終更新:1/24(金) 18:25
ハフポスト日本版

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