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多くの引き出しを持つ「3時のヒロイン」に大物女性トリオの素質

1/25(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

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「M―1グランプリ」などのお笑いコンテストは、優勝した人が新しいスターになるというのが醍醐味である。だが、2017年に始まった女性芸人限定の「THE W」では、なかなかそういうことにはならなかった。

 1年目の優勝者はピン芸人のゆりやんレトリィバァ、2年目はアラフィフコンビの阿佐ヶ谷姉妹。どちらもすでにある程度の知名度があってテレビでも活躍している芸人であり、これを機に大きく飛躍するという感じにはならなかった。だが、3年目の昨年はついに待望のフレッシュな新王者が誕生した。結成3年足らずのお笑いトリオ・3時のヒロインが堂々の優勝を果たしたのだ。

 3時のヒロインはゆめっち(25)、福田麻貴(31)、かなで(27)の3人組。ゆめっちとかなでは福田の4~5年後輩にあたる。福田はもともと吉本興業のお笑い系アイドルユニット「つぼみ」のメンバーだったのだが、卒業後、芸人に転身した。いくつかのコンビでの活動を経て、後輩であるゆめっちとかなでを誘って3時のヒロインを結成した。

 彼女たちの武器はその引き出しの多さにある。クラシックバレエ経験者のかなでは、100キロ超えの巨体を揺らしてキレのあるダンスを踊る。派手な服装でおバカなパリピキャラのゆめっちは、EXITの兼近大樹、フワちゃんら似たような雰囲気のパリピ芸人たちと仲がいい。アイドル出身の福田は大阪の下町育ちで言葉は荒いがツッコミはうまい。ネタ作りを一手に引き受けるトリオの頭脳でもある。

 彼女たちのネタでは、表面的にはキャラの濃いかなでとゆめっちの暴走ぶりが目立っているが、それを支えているのは仕切り役としての福田の存在感だ。いわば、福田は2匹の怪物を操る猛獣使いなのだ。松本人志が3時のヒロインについて、安田大サーカスをもじって「福田大サーカス」と表現していたのは言い得て妙である。

 朝ドラや海外ドラマのものまねネタ、歌や踊りを取り入れたネタなど、ポップでキャッチーな小ネタもたくさん持っているのが彼女たちの強みだ。森三中以来の大物女性トリオとして今年はテレビでも活躍が期待できそうだ。

(ラリー遠田)

最終更新:1/25(土) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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