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厚底シューズだけじゃない!スポーツを支える“ニッポンの素材力”

1/26(日) 12:58配信

ニュースイッチ

高機能でパフォーマンス向上

 いよいよ東京五輪・パラリンピックが開催される2020年を迎えた。一流アスリートに感動するだけでなく、スポーツ人気のすそ野の広がりが期待される。アスリートやスポーツ愛好家のパフォーマンス向上の裏で、ウエアやシューズ、ラケットなどの進化を支え続ける素材にスポットライトを当てる。

はだし感覚で走れる靴下、安い中国やベトナム製に対抗するニッポンの企業

 スポーツウエアは化学繊維メーカーにとって、その機能性を大いに発揮できる分野だ。スポーツ用品に求められるストレッチ性や吸汗性、耐久性といった機能を付加し、存在感を発揮している。

 東レは太さが異なる糸を2層3層に組み合わせ、吸水した汗を生地表面で素早く拡散する素材「フィールドセンサー」を展開している。べとつきを抑え、運動時の不快感を軽減する。帝人フロンティア(大阪市北区)は21年春夏のスポーツ・アウトドア衣料への採用に向け、新開発の織物「シャドウリップ」を重点的に売り込む。高強力ポリエステルの細い糸を用いることで、軽量性と引き裂き強度を実現。凹凸がないため風合いがソフトで、摩耗や引っかかりにも強いという。

 旭化成アドバンス(東京都港区)はスポーツ機能素材として、原綿に消臭加工材を付与した「モイステックスデオ」を開発した。村山聖繊維本部スポーツ・ユニフォーム事業部長は「シャツなどのインナーで展開したい」と期待する。帝人フロンティアの中谷太一衣料繊維第一部門繊維素材本部テキスタイル第一部部長は「スポーツウエアにおけるタウンユースニーズは高まっている」と話す。日常生活にスポーツウエアを取り入れる「アスレジャー」ブームの影響もあり、機能に加え、ファッション性も求められるようになった。

 東レは21年春夏向けのスポーツ素材の展示会でストレッチ素材の主力ブランド「プライムフレックス」のデーリーユースへの活用もアピールした。染色性が良く、多様な色合いが可能な点を生かす。

 手袋や帽子といった小物でも技が光る。帝人の「ナノフロント」は表面にナノサイズの凸凹を施した生地。摩擦でグリップ力を上げられ、ゴルフやモータースポーツ向け手袋やランニングソックスに使われる。東レの「サマーシールド」は熱や光、紫外線を遮断する特殊な三層ラミネート構造のポリエステル織物で、帽子などに採用される。健康やパフォーマンスの敵となる暑さに対し、選手を素材の力で守る。

 ウエアラブル技術に着目する動きもある。帝人フロンティアは高機能繊維とセンシング技術を組み合わせ、着用者の身体の動きや脈拍などを把握する「マトウス」ブランドを展開。計測のほか、データを基にスマートフォンを用いて疲れの度合いなどコンディションについてアドバイスする機能も開発した。

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最終更新:1/26(日) 13:02
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