ここから本文です

宇宙ベンチャーが火星滞在を疑似体験できる施設を建設へ…観光客も受け入れ、週30万円から

1/27(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

インターステラー・ラボは、宇宙空間を想定した滞在施設の建設を検討中だ。

火星での滞在に向けて宇宙飛行士の準備を支援するため、2021年、カリフォルニア州モハーヴェ砂漠に、100人収容可能な施設の建設が計画されている。

【全画像をみる】宇宙ベンチャーが火星滞在を疑似体験できる施設を建設へ…観光客も受け入れ、週30万円から

旅行客は、週3000ドル(約33万円)から6000ドル(約66万円)で滞在できる。

いつの日か(NASAは2030 年代を目指している)火星への人類到達に成功したとしたら、宇宙飛行士が到着後に滞在する場所が必要だ。

どのように人間が火星に滞在するかを研究するために、インターステラー・ラボ(Interstellar Lab)のエンジニアや科学者は、宇宙空間を想定した滞在施設の建設を検討している。

同社は2019年11月、「バイオ再生実験ステーション(EBios:Experimental Bioregenerative Station)」と呼ばれる施設の建設を、カリフォルニア州モハーヴェ砂漠で2021年に開始する計画を発表した。このプロジェクトには、植物栽培用のガラスドームや、宇宙飛行士と旅行客のための豪華な客室などがある。

このスペースビレッジのプロトタイプは、宇宙飛行士の火星滞在訓練に使用されるほか、富裕層の旅行客に地球外生活疑似体験も提供する。

スペースビレッジのコンセプトを見てみよう。

宇宙施設のプロトタイプ設計にあたり、インターステラー・ラボは人間が地球上で生存するために必要とするすべての資源を考慮した

「地球と火星は共通点を持つ」と、同社CEOのバーバラ・ベルヴィジ(Barbara Belvisi)氏はプレスリリースで述べた。

「火星に持っていく必要があるものは、我々が地球上で守らなければならないものと同じだ」

このプロジェクトは今のところ提案レベルだが、 ベルヴィジ氏はすでにモハーヴェ砂漠で見込みのある4つの場所をピックアップしている。彼女はVenture Beatに、現在、土地取得の交渉中で2月にはそれを終えたいと語った。

ベルヴィジ氏は、ビレッジ建設のための資金調達も行うつもりであると述べた。

この施設は宇宙ステーションと同じような機能を持つが、地球上にある。それぞれに宇宙飛行士の訓練センターを備えた、小さな個別のステーションで構成される

居住空間のほかに、アート、音楽のためのスペースや、研究施設もある。

植物を栽培するガラスドームが連結している

施設全体が、廃棄物ゼロでカーボンニュートラルに設計されている。水や食料、エネルギーはリサイクル、再利用され、電気の供給なしで生活できる。

最大収容人員は100人。ベルヴィジ氏はVenture Beatに、宿泊費は1人あたり1週間3000ドルから6000ドルと語った

宿泊費は確定したものではない。同社では宇宙飛行士が同施設に半年間滞在することを想定している。残りの半年は、施設内の居住スペースに旅行客が滞在することが可能だ。

モハーヴェ砂漠は北米で最も乾燥している砂漠なので、火星滞在シミュレーションに理想的な気候をもたらす

モハーヴェ砂漠は荒涼とした人気のない場所だが、火星より気温がかなり高い。火星の平均気温は摂氏マイナス60度。冬にはマイナス120度以下に下がる。

インターステラー・ラボは、これまでの宇宙シミュレーション施設で見られた失敗を回避したいと考えている

1990年代初期、「バイオスフィア2」と呼ばれる人工生態系施設に男性4人と女性4人が滞在した。目的は、宇宙空間で人間がいかに生き延びるか観察することだ。8人はこの内部で2年間生活し、完全な自立を試みた。

だが実験期間中、食料が不足し、施設内の酸素レベルが下がった(理由の一つに、土壌中の有機物が酸素を好む微生物の成長を促進したことがある)。終了時までに、8人は派閥に分かれ、中にはほとんど話をしない人もいた。

ベルヴィジ氏はVenture Beatに、これらの問題をどのように回避すればよいかと考えるため、彼女は被験者たちの話を聞いたと語った。

ここ数カ月、インターステラー・ラボはNASAと協力して植物を育てる新しい方法を見つけ、モハーヴェの施設で3Dプリンティングの実験をしてきた

「我々が地球上で十分に研究を行わない限り、火星や月での長期かつ持続可能な滞在は実現できない」と、元NASAホワイトハウス連絡担当だったグレッグ・オートリー(Greg Autry)氏はプレスリリースで述べた。

インターステラー・ラボは今後、フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センターに別の実験施設を建設することも視野に入れている。

[原文:A Mars settlement prototype in California may train astronauts to live on the red planet. Tourists could go for $6,000 a week.]

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

Aria Bendix

最終更新:1/27(月) 12:10
BUSINESS INSIDER JAPAN

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ