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【Kitri インタビュー】応援してくれる“Kitrist”を主人公にしたアルバム

1/29(水) 10:03配信

OKMusic

同じ景色が見えていながら違った感性を持っている

──「鏡」には怪しげな雰囲気が漂っていますが、何か題材にしたものがあるんですか?

Mona:絵画のような静けさの中に物語が詰まっているイメージがありました。優雅な3拍子が流れる中に奇妙さがあったらいいなと思って、表と裏、明るいものと暗いもの、本音と建前のように、対比するものを表現したいと。

Hina:不思議な世界に連れて行かれる曲であり、私は3拍子のリズムがすごく好きなんですけど、今までのKitriの曲にはなかったので、また新しい一面をお見せできるんじゃないかなと思いました。

──難しいテーマでもあると思いますが、サビは軽やかで解き放たれる印象です。

Mona:サビは歌いたくなるメロディーにしたんです。クラシックのメロディアスなものと、日本の歌謡曲のメロディーって共通した切なさや魅力があると思っていて。これは「Akari」にも言えることなんですけど、そういった共通点を探りながら試行錯誤して好きなメロディーを作りました。

──映画『“隠れビッチ”やってました。』の主題歌として書き下ろした「さよなら、涙目」の制作はどうでした?

Mona:近くで“頑張れ!”と言うのではなく、遠くから背中を見つめてエールを送る曲にしようと思い、多くの人の耳にすんなりと入ってもらうために、いつもより素直な表現にしてみたんですけど、初めての書き下ろし主題歌ということで苦戦したこともあって。映画のストーリーに寄り添いながら、どうKitriの色を出すかってことに悩みました。

──おふたりの歌声とピアノがあることで、自然とKitriらしさが出ているように感じましたよ。

Mona:ありがとうございます。やっぱりピアノ連弾と歌で届けたいという想いは常にあるので、新鮮味がありつつも、Kitriらしさも受取ってもらえる一曲になっていたら何よりです。

──「青空カケル」は今までになかった軽やかさがあって驚きました。

Mona:この曲を作ったのが春の緑がきれいな時期で。ふと、目の前のことに悩んでくよくよせずにもっと楽な気持ちで過ごしたいと思ったので、心を穏やかにして聴ける曲を作ってみました。歌のメロディーと歌詞が一体となっているというか、言葉も音の響きのひとつとして感じてもらえたら嬉しいです。ギターとピアノのみのアレンジはこの曲が初めてなんですけど、これからもいろいろなアイデアを取り入れて、新しいKitriを届けていきたいと改めて思いました。

──この曲はふたりで並んで座って作詞されたそうですが、曲で届けたいことが通じ合っているからこそできることですよね。

Mona:そうかもしれないです。同じ景色が見えていながらも、違った感性を持っていると思うので、それを出し合いながら完成させていくという作業でした。

──Hinaさんが作詞した「雨上がり」もMonaさんとの会話の中で生まれたとか。

Hina:はい。歌詞を考えながら悩んでいた時にMonaに誘われて喫茶店に行ったんですけど、そこで紅茶を飲みながら話していたら、リラックスした空気感の中でたくさん言葉が浮かんできたんです。

Mona:Hinaが悩んでいるのを知って、実は私も「雨上がり」の歌詞に挑戦してみたんですけど、Hinaはその日のうちに書き上げてきたのでびっくりしました。私が作ったピアノを聴いて“雨”というテーマで書いてくれたのが軽快なメロディーにぴったりで、ふたりの想像がつながった瞬間でしたね。

Hina:NHK『みんなのうた』に書き下ろした曲なので、大人の方からお子さんまで、たくさんの方に歌ってもらえたらと思います。

──「バルカローレ」の歌詞はどんなイメージで作っていったんですか?

Hina:Monaから“舟歌を作った”と聞いていて、小さな船が海にポツンと浮かんでいるような静かなイメージが沸いてきたので、そのイメージに合う絵や写真を見て書いていきました。あと、この曲では初めてメインヴォーカルを担当しました。大橋さんの“ふたりの声質は似てるけど違う部分もあるから、Hinaちゃんがメインボーカルの曲があったら曲の幅が広がるかもね”という呟きをきっかけに、Monaが“Hinaヴォーカル用”として作ってくれた曲でもあるんです。

Mona:取り掛かってみたものの、Hinaのヴォーカルを意識して作ったことがなかったので、1曲作ってみたけどなかなかしっくりこなくて。「バルカローレ」は2番目にできた曲なんです。

がっているような様子には人間っぽさがあって。

Mona:デビュー前に作った曲で、当時はまだライヴもしたことがなくて。Kitriとして音楽をやっていこうと決意して、水面下で動いていた時期にできた一曲なんです。でも、期待する気持ちだけではなく、“本当にやっていけるのか?”という不安も少なからずあり、感情が入り混じっていた状況で生まれました。

Hina:Kitriになるっていう実感がなくて、よくMonaと“Kitriらしさって何だろうね”と話していた時期でもありましたね。

Mona:10代の頃、自分のアイデンティティーについて悩むことが多かったんですけど、それは大人になっても分からないままだと気が付いたタイミングでもあり…結果として何か答えが見付かる曲ではないんですけど、聴いてくれる方にとって、その時々の答えに導けるような曲になったら嬉しいです。

──幻想的な「overture」で幕開けたアルバムが、最後にはおふたりのリアルな想いに辿り着くという。Kitriと心の距離が縮まる感覚もありました。

Mona:聴いてくださるみなさんに寄り添いたいと思って作ったアルバムで、そう感じていただけるのは嬉しいです。

Hina:「別世界」のあとにまた「overture」を聴いてもらって、その世界観の違いを楽しんでいただけたらと思います。

取材:千々和香苗

OKMusic編集部

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最終更新:1/29(水) 10:03
OKMusic

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