新型コロナウイルスについて、奈良県で国内初の『人から人の感染』とされる感染者が確認されるなど、不安が広がっています。医師で渡航医学やSARSに詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授に解説して頂きました。
感染が確認されたのは奈良県在住のバス運転手の男性(60代)で、武漢への渡航歴はありません。まず、この点から、人から人への感染ということで間違いないのでしょうか?
勝田教授:
はい、取りあえず間違いないですね。
男性は1月8日~11日にかけて武漢からのバスツアーの運転手を務めます。この時は特に体調に問題もなく、マスクは着用していませんでした。さらに12日~16日、武漢からの別のバスツアーの運転手を務めたのですが、この時にはマスクを着用していました。しかし14日のあたりから悪寒・咳・関節痛などを訴えていて、バスツアーの仕事が終わった後の17日に受診をしましたが、経過観察となりました。その後、症状が悪化したために25日に入院し、感染が確認されたのが28日という状況です。どこで感染したのかタイミングは推し量れるものですか?
勝田教授:
潜伏期というのが2日間~14日間までというちょっと広い範囲で可能性があるということが分かってきています。ですから、1月8日からのバスツアーの期間だけとは限らないですよね。1月12日からのバスツアーの期間の可能性もあります。
今回の奈良のバス運転手の感染について、運転手は「咳などの症状がある人はいなかった」と言っていますが、バスという密閉空間であることが関係しているのでしょうか?
勝田教授:
バスの中での飛沫感染のリスクはあります。特に咳エチケットをしないで咳をするなどしたらそれは当然のことながらあります。また手すりなどを介した接触感染の可能性もあります。例えば飛沫が、ある部分の表面に付き、別の人がそこを触ったら手に付きます。それが口とか鼻とか目の粘膜からいくということがあります。特にバスの運転台近くの手すりは、乗ろうとすると普通に触るようなデザインになっていて、運転手さんとステップの間を隔てる小さなドアとも手すりが一体化しています。一体化した手すりだから、例えば感染者がそれをずっと触っていって仮に付いたとしますが、運転者はそのドアは必ず触れないと外へ出られないわけです。接触感染の可能性は十分あると思います。ただ、咳エチケットをしないでまともに咳をかけたという人がいればそれは別で、それも否定できないですけど。
また、バスのルートにある周辺地域のリスクがあるのかないのかが気になりますが、いかがですか?
勝田教授:
訪問地が危ないわけではありません。そこで大量の飛沫を付けましたという話であったら別ですが、1人の人からうつるのが1.4~2.5人というレベルの話ですから、空気感染して大きく広がるという話ではないです。
最終更新:1/30(木) 15:42
MBSニュース






















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