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『イコライザー』主人公ロバート・マッコールが読んでいた「見えない人間」が意味するものとは?

2/1(土) 7:04配信

CINEMORE

黄金コンビで挑んだテレビシリーズの映画化

 「19秒で世の悪を完全抹消するー」……『イコライザー』(14)の日本での宣伝文句である。デンゼル・ワシントンが、その「19秒で世の悪を完全抹消する」元CIAのロバート・マッコールを演じる。『トレーニング デイ』(01)にて、デンゼル・ワシントンに念願のアカデミー賞主演男優賞をもたらしたアントワーン・フークアが監督を務め、ゴールデンコンビが再び組んだアクションスリラーだ。アメリカでは初登場で興行成績1位を獲得した人気作品である。

 アメリカの古都ボストンで、ひっそりと静かに暮らすロバート・マッコールだが、馴染みのダイナーで売春婦のアリーナ(クロエ・グレース・モレッツ)と会話するようになる。そのアリーナが元締めのロシアン・マフィア、スラヴィ(デヴィッド・ムニエ)からひどい暴力を受けてしまい…。ロバートは、アリーナの自由を手に入れようと、ロシアン・マフィアと激闘していくことになる…、という物語だ。

 本作は『ザ・シークレット・ハンター』(85-89)という4年続いたテレビシリーズが元となっているが、物語はテレビシリーズからのものではなく、『メカニック』(11)や『エクスペンダブルズ2』(12)などでアクション映画の脚本に定評があるリチャード・ウェンクのオリジナルである。また、『ザ・シークレット・ハンター』のクリエイターで脚本家のマイケル・スローンが、本作ではプロデューサーを務めている。本作の公開を前にロバート・マッコールが主役の、その名もズバリの小説「The Equalizer」を発売し、2018年には2作目も発表、好評を得ている。

ブルース・リーからデンゼル・ワシントンへ

 本作の見どころは、デンゼル・ワシントンのキレのあるアクションだ。しかし彼は、ウェズリー・スナイプスのように武術で黒帯などを保持している本格派アクションスターではない。だが、以前『ザ・ウォーカー』(10)に出演する際には、ブルース・リーの友人で共にアメリカで武術発展に挑んだダン・イノサントから、6ヶ月間も直接指導を受けた経験がある。ダン・イノサントはフィリピン系アメリカ人で、フィリピン武術カリの達人である。本作にダン・イノサントは関係していないが、デンゼル・ワシントンにとって馴染みのあるカリが、本作でもたっぷりと楽しめるようになっている。

 そのカリが楽しめるのが、まさに「19秒で世の悪を完全抹消する」のシーンだが、日本では19秒シーンで知られる本作の見どころは、アメリカではなぜか16秒シーンとして知られている。実際には19秒だが、セリフの中で16秒というのが出てくるので、アメリカではそちらが印象に残っているようだ。

 そして、なぜ19秒なのか?特に深い意味はないようだが、これはマッコールの習慣であり、ディシプリン(規律、訓練、自制心、規則を守らせる)のようなものである。19秒で成敗できなかった時には己の衰えを感じるための基準なのだ。そんなところからも、マッコールのきっちりとした仕事人ぶりを感じられるのである。

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最終更新:2/1(土) 7:04
CINEMORE

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