ここから本文です

【ベトナム】新型肺炎対策に委員会設置、航空制限も

2/3(月) 11:30配信

NNA

 ベトナムのグエン・スアン・フック首相は30日、重度な肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けた運営委員会を設置することを決めた。ブー・ドク・ダム副首相が指揮する。中国国内のウイルス感染が確認された地域からの旅行者への査証(ビザ)発給の停止や航空制限などに動いている。

 政府公式サイトによると、運営委員会は、保健省の副大臣2人がダム氏を補佐する。保健省を中心に、情報文化・観光省、共産党の中央委員会、外務省などの代表者が参加。各省庁や地方政府への首相の指示を円滑に伝える責任を負う。

 フック氏は、中国に滞在しているベトナム人の避難計画を策定するとともに、必要ならば両国間の観光ツアーを一時停止させるよう指示した。ベトナムに滞在する中国人に対しては、入国から15日間、健康状態を監視する。国民には、中国への旅行を控えるよう訴えた。

 運輸省民間航空局(CAAV)は航空会社に対し、コロナウイルスが確認された中国の地域とベトナムを結ぶ便を停止し、フライトスケジュールを調整するよう求めた。同局は「中国と行き来する便を規制しなければならない」との見解を示している。

 CAAVによると、ベトナムと中国を結ぶ路線は、中国に登録する航空会社11社が週240便、ベトナムに登録する3社(ベトナム航空、ジェットスター・パシフィック航空、ベトジェット航空)が週401便を運航している。路線数はそれぞれ32路線、72路線、中国側の発着都市数はそれぞれ14都市、48都市となっている。

 格付け大手フィッチ・レーティングスは、2018年の中国の航空旅客数が国内・国外線を合わせて延べ6億人以上となっており、重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルスが流行した03年の8,600万人から大きく増えたと指摘する。SARSの流行により、03年4月の世界の航空旅客数は前年同月比18.5%減となり、アジア太平洋では45%減っていた。

 ■世界の感染者数、SARS超過

 新型コロナウイルスの感染拡大は、世界各国で警戒が高まっている。米国のジョンズ・ホプキンス大学によると、世界で感染が確認された人の数は2月2日午後1時時点(ベトナム時間)で1万4,567人となり、SARSコロナウイルスの8,096人を上回った。

 新型ウイルスへの感染例の多くは中国本土の1万4,391人で、感染が原因とされる死亡は304人。日本やタイ、シンガポール、韓国、香港、オーストラリア、台湾などアジア太平洋を中心に感染者数が増えており、ベトナムでも6人の感染が確認されている(ベトナムでは2日、感染者が7人に増えたと発表された)。フィリピンでは、中国以外で初の死亡例が確認された。

 SARSウイルスへの感染が確認された人の数を国・地域別で見ると、中国本土の5,327人に続き香港(1,755人)、台湾(346人)、カナダ(251人)、シンガポール(238人)、ベトナム(63人)、米国(27人)、フィリピン(14人)、ドイツとモンゴルとタイ(それぞれ9人)の順で多かった。

 世界保健機関(WHO)は1月30日、新型コロナウイルスによる肺炎についてジュネーブで開いた3回目の緊急会合で、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当すると宣言した。同ウイルスのリスクは、中国が「非常に高い」、周辺地域と世界全体が「高い」としている。

最終更新:3/27(金) 16:15
NNA

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ