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としまえん閉園は「半世紀以上前」からの運命だった? ハリポタ計画への長い伏線

2/3(月) 19:27配信

J-CASTニュース

 西武ホールディングス(HD)のグループ会社が運営する遊園地「としまえん」(東京都練馬区)が、段階的な閉園を計画している、と報じられた。

【画像】区域には「としまえん」スッポリ

 西武側は現時点で、決定事項はないとしている。しかし実は、としまえんの敷地には、以前から公園化する計画があった。突然と思われがちの「閉園報道」を読み解く。

■跡地は防災公園と「ハリポタ」に?

 「としまえん閉園検討」は2020年2月3日午前、新聞やテレビを始めとする主要メディアから、一斉に報じられた。報道を総合すると、20年以降に段階的に閉園し、跡地は東京都が整備する防災公園となり、敷地の一部は23年春にもワーナー・ブラザースによる「ハリー・ポッター」のテーマパークに生まれ変わるという。各社は「関係者への取材」を通し、春にも正式決定する見込みだと伝えている。

 老舗遊園地の「閉園」報道によって、インターネット上では製造から100年以上の歴史を持つ回転木馬(メリーゴーラウンド)「カルーセルエルドラド」の動向も注目されている。しかし、西武鉄道広報部は2月3日、J-CASTニュースの姉妹サイト「Jタウンネット」の取材に対して、

  「そもそも閉園やテーマパークができるという話も決まっていることではないので、エルドラドをどうするかということに関しても、特段なにも決まっていない状況です」

と回答。現時点での決定事項はないとの立場を示している。

 今回の報道を受けて、インターネット上にはショックと悲しみの声が続出。2月3日にはツイッターの「日本のトレンド」で、数時間にわたり1位に「としまえん」が入った。しかし、これまで公表されてきた各種資料を読み込むと、閉園報道が突如として起きたものではないとわかる。

東日本大震災がターニングポイントに

 報道を読み解くにあたり、重要なのが東京都の事業計画だ。さかのぼること半世紀以上、都は1957年に都市計画公園のひとつとして、この一帯に整備する「練馬城址公園」を指定した。それから長年にわたり具体化はしなかったが、石原慎太郎知事時代の2011年に事態が動いた。

 東日本大震災が起きたこの年に発表された「都市計画公園・緑地の整備方針」改訂版では、新たに整備する「新規事業化区域」のひとつとして、練馬区春日町1丁目と向山3丁目の21万9000平方メートルで構成される「練馬城址公園」を挙げている。計画期間は、11年度から20年度までの10年間と定められ、まもなく最終年度に突入する。

 同時公開された「参考図」を見ると、としまえんの主要施設があるエリアが、敷地内を東西に流れる石神井川をはさんで、すっぽりと覆われている。網掛けされた区域部分には、隣接する温浴施設「豊島園 庭の湯」や、「トイザらス」「ベビーザらス」としまえん店なども含まれるが、シネマコンプレックス(映画館)の「ユナイテッド・シネマとしまえん」は範囲外にある。

 都は、公園整備によって、防災機能の強化をもくろんでいる。優先整備区域の選定理由については当時、

  「公園、緑地が持つ機能と役割について、防災、環境保全、レクリエーション、景観の魅力、この四つの視点と水と緑のネットワークを形成する上での重要な位置づけ、こういった点から重点化を図るべき公園、緑地を選定しております」(11年10月4日、都議会都市整備委員会での都市づくり政策部長発言)
  「緑地が持つ本来の機能の発揮はもとより、本年三月に発生した東日本大震災を踏まえまして、防災機能強化等の視点から優先整備区域としております」(11年11月8日、都議会環境・建設委員会での都公園緑地部長発言)

などと説明していた。

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最終更新:2/4(火) 10:31
J-CASTニュース

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