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<捲土重来>’20センバツ明徳義塾 チームの軌跡/上 敗戦の悔しさバネに /高知

2/4(火) 15:08配信

センバツLIVE!

 2019年8月13日、夏の甲子園2回戦の智弁和歌山戦。この日は1回戦で登板した林田大成投手(3年)と山田圭祐投手(3年)を除くベンチ入りメンバー16人全員がグラウンドに立ち、最後まで懸命に白球を追った。

【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡

 先発は高知大会決勝で大会初登板ながら完璧な投球を見せた新地智也投手(2年)。初めて立つ甲子園の舞台でも、持ち前の強心臓と制球力で智弁和歌山の強力打線を封じていった。五回には鈴木大照選手(2年)のタイムリーで先制。明徳義塾に流れが来ているように見えたが、七回に1点を奪われた後、甘く入った球を相手打者にスタンドに放り込まれて3ランにされた。この後、さらに2本塁打を浴び、1―7でゲームセット。2回戦突破はならなかった。

 「来年(甲子園に)来る気ないんか」。敗戦後、先輩の夏を終わらせてしまった責任を感じ、涙を流しながら砂を集める新地投手に佐藤洋部長(41)は叱咤(しった)の声を飛ばした。明徳義塾の下級生は甲子園の砂を持ち帰らない。それは最後の舞台に立った3年生だけでいい。「必ずここに戻ってリベンジする」。下級生たちは悔しさを胸に、甲子園を去った。

 センバツ出場を新たな目標に据え、新チームがスタートした。主将には正捕手を任されることになった鈴木選手が抜てきされた。馬淵史郎監督(64)は「人間がいいやつで全体が見えている。ここ数年で1番キャプテンらしいんじゃないか」と評価する。夏のレギュラーからは6人が残っていたが、当時は練習試合で負けることも多かったという。副主将の奥野翔琉(かける)選手(2年)は「みんな『自分がレギュラーになってやる』って感じで個々のチームだった。一つのチームになりきれていなかった」と振り返る。

 初の公式戦となる8月の新人戦は準優勝。9月から県大会が始まり、チームは県1位で四国地区大会に出場することを目標に練習に励んできた。順調に駒を進め、迎えた県大会準決勝の相手はノーシードから勝ち上がってきた高知中央。試合はまさかの展開となった。そしてこの一戦が選手たちに火を付け、チームを大きく成長させる転機となる。

   ◇

 2年ぶり19回目のセンバツ出場が決まった明徳義塾。その出場決定に至る軌跡を振り返ると、敗戦の悔しさを胸に、捲土(けんど)重来を誓ってチームを成長させてきた姿が浮かび上がる。彼らの軌跡を3回に分けてたどる。【北村栞】

最終更新:2/4(火) 15:21
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