ここから本文です

「大きすぎっ!」と指摘されても、新しい「テプラ」を小さくできなかったワケ

2/4(火) 17:00配信

ITmedia ビジネスオンライン

 文具メーカーのキングジムは2月4日、ラベルプリンタ「テプラ」シリーズの新商品「テプラ PRO SR-R7900P」を発表した。業務利用を想定した最上位機種で、接続したPCやスマートフォンで作成したラベルを印刷できる。新開発した50ミリ幅のテープや大容量テープにも対応し、屋外の注意書きや多言語表記の観光案内など、大きな文字や文字数の多いラベルも印刷できるのが特徴だ。価格は5万9800円(税別、以下同)。20日に発売し、1年間で約5000台の販売を目指す。

【画像】新開発した大容量テープ。45メートルもある

 テプラは1988年に国内初の漢字対応ラベルプリンタとして誕生。シリーズ累計販売台数は1000万台を超える。オフィスや家庭でも使いやすいサイズがウリの1つだが、新商品は本体サイズが193(幅)×198(奥行き)×144(高さ)ミリ、重さも2900グラムと、業務用とはいえ、なかなかの大きさになっている。なぜ新商品はもっとコンパクトにできなかったのか。

新しいテプラが巨大化したワケ

 新商品の開発背景について、キングジムの畑山優貴氏(開発本部 電子文具開発部 ラベルライター課 リーダー)は「以前からかなり広い幅のカートリッジを使いたいという要望があり、近年はインバウンド向けの多言語対応でさらにニーズが増えていた」と話す。

 しかし、初期のテプラが対応していたテープの幅は6~24ミリで、幅広テープは想定外のニーズ。2013年に当時の最上位モデルとして発売した「テプラPRO SR5900P」では3~36ミリ幅のテープに対応したが、もっと幅の広いテープへの対応は進んでいなかった。

 ではなぜ幅広テープの対応は難しいのか。畑山氏によれば、テプラの中にはテープカートリッジを押さえるためのストッパーやピンがあり、テープの幅や加工に合わせて適切な力を加えてテープを固定することで、文字が欠けたりよれたりすることなく、スムーズに印刷できるようになっているという。しかし、使えるテープを増やすにはこうした部分の強度や配置を見直し、改良する必要がある。

 畑山氏は「他の商品との互換性を持たせ、同じテープカートリッジを使えるようにするために、ピンの太さは変えられない。そうした縛りもある中で、当初の設計予定にないテープに対応するのは難しかった」と振り返る。

 新商品のサイズについては、社内から「もっと小さくできないか」という声もあったが、幅広テープでもスムーズに印刷できることなどを考え、今の大きさに落ち着いたという。

 こうして、テプラ PRO SR-R7900Pは、既存の4~36ミリ幅のテープに加え、50ミリ幅のテープ、新たに開発した大容量テープ「EXロングテープカートリッジ」(45メートル巻き)に対応可能になった。これにより、従来製品と違い、カートリッジ交換をしなくても大量のラベルを一気に印刷できる。また、カッター刃も別売りの刃(3400円)と交換できるようにし、利用者がいちいち修理に出す手間を省いたという。

 本体は2月20日から家電量販店やオフィス向け通販サイトなどで販売予定。発売後はラベル作成をサポートするため、キングジムの公式サイトからラベルデザインのテンプレートも提供する。建築や観光向けはもちろん、施設や幼稚園の注意書き、オフィスのファイル整理などに使えるラベルデザインも用意するという。

ITmedia ビジネスオンライン

最終更新:2/4(火) 17:00
ITmedia ビジネスオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事