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アングル:米株、新型肺炎で業績発表銘柄のオプション買いに妙味

2/4(火) 8:47配信

ロイター

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 足元の米株式市場は、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を巡る懸念に関心が集まり、個別企業の業績への注目度は低い。だが決算発表シーズン後半に突入するとともに、その新型肺炎リスクが業績を発表する企業の株価のボラティリティを高める可能性がある。

オプション調査会社ORATSによると、過去12四半期の決算シーズンと比較すると、今のところ業績に関連した株価の動きは相対的に小さい。これは直近数カ月のさまざまな資産クラスの値幅が限定的だった流れの一部といえる。

ところが1月最終週になって、市場の落ち着きは一変。31日は新型肺炎の感染拡大に対する不安から、S&P総合500種<.SPX>が昨年10月以来の大幅な下げを記録した。

これまで業績に絡む株価の振れが小幅なことが個別銘柄オプションの売り手にプラスとなってきたが、今後も同じだと考えれば痛い目にあってもおかしくない。

実際、オプショントレーダーは、多くの上場投資信託(ETF)のボラティリティ上昇を織り込んでいる。SPDR・S&P500ETFトラスト<SPY.P>の予想変動率は、トレードアラートのデータに基づくと、1月半ば以降に上昇しており、新型肺炎が経済にもたらす悪影響への懸念の高まりと軌を一にした動きだ。

キャピタル・マーケット・ラボラトリーズのオフィア・ゴットリーブ最高経営責任者(CEO)は「オプション市場はこの新型コロナウイルス(による肺炎)という新たなリスクを取引に反映させつつある」と指摘した。

さらに新型肺炎関連のリスクを業績発表時に言及する企業が増えてきた。スターバックス<SBUX.O>やリーバイ・ストラウス<LEVI.N>、モンデリーズ<MDLZ.O>といった企業は、この問題が収益に打撃を及ぼすと警鐘を鳴らしている。そうした声が非常に強まっているだけに、ゴッドリーブ氏によると、関係する企業の株価はボラティリティが跳ね上がる事態が起こり得る。

ゴッドリーブ氏は「一部のCEOは、事態がいささか厳しくなると明言している」と述べた。

同時に、ORATSのデータを見ると、6週間にわたる決算シーズンのうち4週目と5週目は、ボラティリティ上昇を想定したオプション購入の見返りが最も大きいのが普通だ。これらの週には、株価の動きが相対的に大きくなりがちな小規模企業が決算を発表するという理由もあり、業績に連動した値動きが拡大する傾向がある、とORATSの創業者マット・アンダーソン氏は説明する。

2月3日からの週に決算を発表するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG.N>やツイッター<TWTR.N>、コティ<COTY.N>などの個別銘柄オプションは、投資家が見込む変動率と過去の決算発表を受けた変動率の間にずれが生じている。アンダーソン氏は、つまり決算発表前に個別銘柄オプションを買うコストは「本来割高になるはずのところ、むしろ割安になっている」と強調した。

(April Joyner記者)

最終更新:2/4(火) 8:47
ロイター

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