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「私たちを見殺しにしないで」 HPVワクチンをうつチャンスを逃した大学生が訴える2つの困りごと

2/4(火) 14:16配信

BuzzFeed Japan

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐ「HPVワクチン」(通称・子宮頸がんワクチン)。公費でうてる定期接種でありながら、実質中止状態になっているこのワクチンをどうしたらうちやすくなるかを考える医療者有志の会「HPV Vaccine for Me」が立ち上がった。【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

同会が2月2日に開いた「第 1 回勉強会」では、うつ機会を逃した大学生が、自費ではうちたくてもうてないと話し、「私たちを見殺しにしているのと同じではないか?」と訴えた。

医療者の有志で働きかけをスタート

「HPV Vaccine for Me」は、感染症対策コンサルタントの堀成美さん、産婦人科医の高橋幸子さん、政策コンサルタントの高畑紀一さん、小児科医の細部千晴さんが呼びかけてスタートした。

HPVワクチンは2013年4月に小学6年から高校1年の女子を対象に定期接種となったが、接種後に体調不良を訴える声が相次ぎ、厚生労働省が同年6月には、はがきや封書で個別に対象者にお知らせを送る「積極的勧奨」を控えるよう自治体に通知した。

それから6年半、安全性や効果を示す研究は積み重なっているにも関わらず、個別のお知らせは自治体からほとんど送られず、自分が対象であることも気づかずにチャンスを逃している人も多い。

この事態を問題視した医療者が、

HPVワクチンについて広く知らせるにはどうしたらいいか
接種するための手続き上のハードルを下げるためには何が必要か
チャンスを逃した人の公費サポートをどうしていくべきか

という3つの観点から、当事者、医療者、行政、メディアなど様々な関係者を巻き込んで、課題を解決しようと活動することを決めた。

21歳の大学生 副反応騒ぎで途中でうつのをやめる

2月2日に医療者やメディア関係者らを集めて都内で開かれた勉強会には、副反応騒ぎで定期接種の対象年齢中にHPVワクチンをうち逃した大学生、まなさん(21)が登壇した。

最近、Twitterで性感染症の情報などを見ているうちに、HPVワクチンのイメージが2013年当時と違っていることに気づき、興味を持って調べ始めるようになったという。

「毎年1万人が子宮頸がんを発症し、3000人が死亡すると勉強して知りました。中でも私と同じ世代の20代から40代まで若い世代の患者数が増えていると聞いて驚きを隠せませんでした」

まなさんは中学3年生の時に1度だけうった。その後、世間で副反応の報道が加熱し、警戒した母親からも止められ、2回目、3回目はうたなかった。

「友達の中にも一度もうっていない人や2回うってやめた子もいますし、2歳下の妹やその友達の世代もうっていない人がたくさんいると私自身、知っています」

連日、テレビや新聞で「被害」が報じられ、母親からうたなくていいと言われた時、どこかほっとした。

「注射はやはり痛くて、もう痛い思いをしなくていいんだと思ったことを覚えています。ですが、今になって子宮頸がんで3000人もの方が亡くなるのを知って、そっちの方がリスクが高いことに気づきました」

がんになりやすいハイリスクのHPVに感染しているかどうかの検査も受けた。

「でも、それは続けていかないと、(感染しているかどうかは)わからない検査なので、子宮頸がんになってしまうのではないかという可能性に今は怯えています」

勉強していくうちに、HPVワクチンで子宮頸がんの発症が高い確率で抑えられるということが海外の研究などで明らかになっていることを知った。

「うちたいと願うようになったし、希望も持てるようになりました。もし、今からでも受ける人が増えたら、確実に日本で子宮頸がんで亡くなる人は減ると思います。なので、もっと多くの人に知ってほしいと思っています」

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最終更新:2/4(火) 14:16
BuzzFeed Japan

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