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「情熱は無限のはず」コービーと対峙した忘れがたき夏【杉浦大介コラム vol.12】

2/4(火) 14:56配信

NBA Rakuten

2012年夏――。ワシントンDCのホテルで行なったコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)との独占インタビューを忘れたことはない。

記憶の中の彼は常に自信たっぷりの笑顔を浮かべ、一点の曇りもない。会場として用意されたボールルームの椅子に座ったコービーは、こちらの質問に丁寧に耳を傾け、時に情熱的に、時にユーモアを交えながら、味わい深い答えを返してくれた。

この仕事をこなしていると、稀に“忘れられないインタビュー”に巡り合う。私にとって、そのインタビューの相手こそがコービーだった。

取材途中で圧倒されそうになる

現地1月26日、コービーがヘリコプターの墜落事故で急死したことの衝撃はまだ薄れていない。元スーパースターの早すぎる死は、いわば“世界的悲劇”。以降、各地で様々なトリビュートが展開され、古巣レイカーズも31日に行われた事件後初のゲーム前に大々的なセレモニーを催した。

それらと同時に、生前のコービー、一緒に亡くなった娘ジアナと関わった人たちは、それぞれの思い出を語ることで死者を悼んでいる。追悼ムードはまだまだ終わる気配がない。そういった流れ、空気こそが、全米、いや全世界におけるコービーの存在の大きさを物語っているのだろう。

コービーに関する私個人の最大の思い出は、やはり8年前に実施した1オン1インタビューである。ナイキ社の計らいにより、アメリカの首都で催されたワールド・バスケットボール・フェスティバルの期間中に独占取材が実現したのだ。

目の前に座ったコービーは、間近に迫ったロンドン五輪への意欲を強調し、チームの指揮を執る“コーチK”ことマイク・シャシェフスキーHCは「イメージと違って実は面白い人なんだ」と嬉しそうに笑った。直前にスティーブ・ナッシュを獲得したばかりのレイカーズの翌シーズンへの興奮を隠さず、「ナッシュと電話で話して、僕たちは優勝する準備が出来ているということで一致したんだ」と目を輝かせた。

「僕とパウ(ガソル)は兄弟みたいなものだけど、(代表戦で)弟に負けるわけにはいかない。そんな意地の張り合いがあるから、余計に楽しくなる。どちらが勝とうと、試合が終われば『良いプレイだったな』『アイ・ラブ・ユー』と声を掛け合って、『じゃあまた後で』と言って別れる。そして僕たちはまたチームメイトに戻るんだ」

レイカーズの同僚で、スペイン代表ではライバルになるガソルに関する言葉からは、気のおけない相手に対する深い親愛の情が確実に感じられた。

もう取材慣れし過ぎているスーパースターであるにも関わらず、コービーは取材中にも頻繁にインタビュアーとアイコンタクトを交わしてくる。口から出る言葉の多くは新鮮で、独創的で、それでいて説得力があった。“なんて魅力的な取材対象なのだろう”と、取材途中で半ば圧倒されそうになったことを否定しない。

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最終更新:2/4(火) 14:56
NBA Rakuten

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