ここから本文です

“水都大阪”独特の「アーチ型水門」が姿を消す...台風や高潮から大阪守ってきたのになぜ?

2/5(水) 19:33配信

MBSニュース

海と川と共に発展し水の都といわれる大阪。一方で避けられない台風などの際の高潮から長年、大阪の街を守ってきたのが「水門」です。特に川幅の広いところには「アーチ型水門」が設置されています。大阪にしかない名物水門ですが、間もなく姿を消そうとしています。

水都・大阪ならではの「アーチ型の水門」

大阪市内を流れる木津川をまたぐように造られた緑色のアーチ。1970年、約30億円かけて完成しました。高さは30mほどもあります。

一般的な水門は、上下に扉が動く「ローラーゲート式」の構造がとられていますが、木津川水門は「アーチ型」で設計されています。これは水都・大阪ならではの構造だといいます。

「当時の大阪が川を使った船の航行が沢山あったので、水門を造ることで船の航行を阻害しないようにという形でこのような形式が選ばれています。」(大阪府西大阪治水事務所 武部孝司水門グループ長)

現在、淀川から大和川の間で大阪府が管理する水門は全部で6基ありますが、特に川幅が広い木津川・安治川・尻無川にはアーチ型水門が設置されました。これらは大阪の「三大水門」と呼ばれています。1961年の第二室戸台風などで度重なる高潮被害を受けた大阪を守るために造られました。

大阪の街を浸水から守った「木津川水門」

台風が近付いてくると、大阪府の担当者が実際に水門横の操作室に向かい、門を動かします。木津川水門では30分ほどかけ、ワイヤーに繋がれた500t以上あるアーチ部分を下ろしていきます。こうして川を塞ぎ、高潮の流入をせき止めるのです。

2018年9月、台風21号の影響で高潮が発生。関西空港が水没しましたが、その時も木津川水門が稼働していました。

実際の映像を確認すると、下流側の水位が5m以上も上昇していますが、高さ7m以上ある水門が水をせき止め、上流側へと流れ込むのを防いでいます。

「上流側の堤防が4.3mの高さで計画されているので、当然それだけの高さの水が入ってきた場合には、堤防を乗り越えて、市街地が浸水することになる。(Qこの水門がなかったら?)おそらく浸水被害は出ていた。」(武部孝司水門グループ長)

この木津川水門は、過去50年間で実際に稼働したのは11回。そのうち2017年に1回、2018年に3回稼働していて、台風の大型化に伴って、近年は稼働が増えているといいます。

1/2ページ

最終更新:2/5(水) 19:33
MBSニュース

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo! JAPAN 特設ページ