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中国の入国者に合わせた検疫の限界…指定病院も感染検査せず

2/5(水) 8:36配信

ハンギョレ新聞

[タイ訪問した40代、16人目の患者に] 12人目の患者に続き、第3国での感染推定 政府、動線や露出範囲、接触者を調査 12人目の患者の接触者、666人に増える 旧正月連休に全南大学病院訪れたが 「中国への渡航歴ない」血液検査のみ実施 肺炎症状の悪化後に検査を依頼し、感染が確認 「医療陣も肺炎患者の積極的な隔離を」

 4日に追加確認された韓国国内で16人目の新型コロナウイルス感染症患者は、12人目の患者に続いて第3国で感染したものと推定されており、保健当局が詳しい感染経路の把握に神経を尖らせている。同患者は先月27日、全南大学病院を訪れたが、中国武漢への渡航歴がなく、新型コロナウイルスの検査が行われなかった。

 チョン・ウンギョン中央防疫対策本部長は同日の定例ブリーフィングで、「(感染経路を)タイと特定するのは今のところ難しい。誰と現地でどのように接触したのかを詳細に調査すれば判断できるようになるだろう」と説明した。韓国政府はASEAN諸国とテレビ会議などを通じて新型コロナウイルス感染症の情報を交流しているが、同日までタイから受け取った情報には韓国人接触者はいなかった。中央防疫対策本部は16人目の患者がタイで湖北省出身の住民と接触したか、それとも国内に入ってから感染したかなど、あらゆる可能性を念頭に置いて動線や露出範囲、接触者の調査を行っている。

 16人目の患者は武漢への渡航歴がなく、空港で特別検疫対象から除外された。保健当局は先月28日の疑似患者と有症者の判断基準を一部拡大したものの、肺炎の症状が現れたとしても、中国への渡航歴がない限り、選別診療所で新型コロナウイルス診断検査を受けることは難しい。実際、同患者はタイのバンコクとパタヤを旅行し、先月19日に帰国した後、25日午後から悪寒や発熱などの症状が現れた。二日後の27日、光州(クァンジュ)21世紀病院で診療を受け、同日中に全南大学病院へ転院となったが、武漢訪問履歴がないという理由で感染が疑われる患者に分類されず、レントゲン検査及び血液検査だけを受けた。検査結果は当時正常で、肺炎の薬を処方されたという。

 しかし、16人目の患者は症状が好転せず、翌日の28日から再び光州21世紀病院で治療を受けた。その後、呼吸困難と悪寒などの症状が現れ、肺炎が悪化したことを受け、3日に全南大学病院の救急室に移送された。全南大学病院側は肺炎の症状がかなり悪化してから、光州保健環境研究院に関連検査を依頼し、ようやく陽性判定が出た。全南大学病院は「27日に初めて来援した際には、中国への渡航歴もなく、新型コロナウイルスの検査対象ではなかった。昨日入院した際、肺炎の症状が悪化していたため検査を行った」と発表した。

 16人目の患者が光州21世紀病院に数回訪問したことから、地域社会では追加感染が懸念されている。該当病院は同日、診療を一時中止し、入院患者らを他の病院に移送した。第3国で感染してから防疫網の外で日常生活を送ってきた12人目の患者の接触者が、同日基準666人に増えたことを考えると、先月19日に入国してから今月3日に隔離されるまで、地域社会で普通に生活してきた16人目の接触者の範囲も膨大なものになるとみられる。

 疫学的つながりを確認するのが難しい患者の数を減らし、地域社会への拡散を防がなければならないが、現在の構造では限界があると専門家らは指摘する。キム・ウジュ高麗大学医学部教授(感染内科)は「武漢封鎖前に武漢住民が最も多く訪れた国がタイやシンガポール、日本、韓国だった。感染者が増える国を対象に検疫を拡大すべきだ」と話した。チョン・ビョンユル・チャ医科大学教授(予防医学)は「中国以外の国からの入国者も自発的な申告を活性化すべきだ」と話した。

 これと関連し、チョン・ウンギョン本部長は「地域社会で流行が広範囲になれば汚染地域に指定するが、これまで(追加で)検討している国はない」とし、「タイも感染者が19人程度出ている状況であり、汚染地域に指定するような段階ではない」と説明した。イ・ジェガプ翰林大学聖心病院教授(感染内科)は「(16人目の患者の発生は)検疫だけではすべて確認できない状況になってきたという点を示している」とし、「医療陣が肺炎の患者は積極的に隔離できるようにするなど、医師の裁量権を幅広く認めるべきだ」と指摘した。

パク・ダヘ記者、光州/チョン・デハ記者、キム・ヨンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:2/5(水) 14:08
ハンギョレ新聞

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