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[社説]「国民の知る権利」を揺さぶる法務部の起訴状“非公開”

2/6(木) 20:01配信

ハンギョレ新聞

 韓国法務部が「大統領府選挙介入・下命捜査疑惑」事件の起訴状を公開しない上、今後他の事件でもその方針を貫く方針を5日に明らかにした。チュ・ミエ法務部長官は同日午前、「東亜日報」が起訴状を入手したとし、一部の内容を報じたことについても、「どのように流出したのか確認しなければならない」と述べた。非公開の原則を固守する意志を再確認したわけだ。

 国民の知る権利と被疑者の公正な裁判を受ける権利は衝突せざるを得ず、何を優先すべきなのかをうかつに断定することはできない。しかし、今回も大統領府関連事件から厳格な基準を適用し始めたという点で、法務部の説明をそのまま受け入れられるかは疑問だ。特に、今後も国民的関心が高い事案で非公開の原則が続く場合、国民の知る権利が大きく萎縮する可能性があるためだ。

 法務部はこれまで国会の起訴状の全文提出要請に応じてきた慣行を破り、「選挙介入疑惑」事件については約60ページの起訴状の内容を要約した文書だけを発表した。5日に発表した説明資料では「被告人に起訴状副本が送達され、裁判手続きが始まる前に全文がメディアに公開されるのは、憲法上保障された公正な裁判を受ける権利と無罪推定原則をはじめとする基本権を侵害すること」だと主張した。裁判所事務総局も訴訟書類という理由で起訴状を国会に提出していないという説明も付け加えた。

 実際、被疑事実が事前に公開されれば「世論裁判」で公正な裁判が難しくなり、被疑者に不利になるのは否めない。「刑事事件公開禁止訓令」を作ったのもこうした側面を考慮したためだろう。こうした点を認めるとしても、「チョ・グク捜査」の局面でフォトライン(取材者の接近を制限する境界線)の廃止に続き公開禁止訓令が制定され、今回再び「選挙介入疑惑」事件の起訴に合わせて公訴状の公開を禁止したことは、偶然とは思えない。法務部側は「いずれ裁判が開かれれば起訴内容が公開される」とし、この事件のためではないと説明するが、その程度の説明で国民が納得できるかは疑問だ。

 刑事事件公開禁止に続く起訴状の公開禁止が、検察の事件隠蔽・歪曲に対するマスコミの監視を困難にし、国民の知る権利を害する恐れがあるという点を指摘せざるを得ない。法務部と検察の相次ぐ対立が国民の権益を侵害する結果につながらないよう、もっと熟考することを求める。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:2/6(木) 20:01
ハンギョレ新聞

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