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感染が拡大する新型肺炎は「休業補償」の対象外と厚労省が公表…会社休めば有休か欠勤に

2/7(金) 15:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 横浜港に着岸中の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに41人が新型コロナウイルスに感染していることが分かり、国内で確認された感染者は86人となった。

 感染拡大の勢いが止まらない新型肺炎。日本政府は1日から、中国・湖北省に滞在歴がある外国人の入国を拒否する措置を取っているが、感染が中国全土や他国にも広がっている状況から推測すると、すでに国内で潜在的な感染者が複数いる可能性は否定できない。

 首都圏で働くサラリーマンにとって「濃厚接触」どころか、「超濃密接触」とも言うべき朝晩の通勤ラッシュは避けたいところだが、気になるのは、新型肺炎の感染が判明した場合の休業補償だ。

 厚労省が公表している「新型コロナウイルスに関する事業者・職場のQ&A(2月4日時点版)」によると、<2月1日付けで、新型コロナウイルス感染症が指定感染症として定められたことにより、労働者が新型コロナウイルスに感染していることが確認された場合は、感染症法に基づき、都道府県知事が就業制限や入院の勧告等を行うことができることとなりますので、それに従っていただく必要があります>とあり、さらに<労働安全衛生法第68条に基づく病者の就業禁止の措置を講ずる必要はありますか>との問いに対して、<労働安全衛生法第68条に基づく病者の就業制限の措置については対象となりません>とある。

 労働安全衛生法第68条とは、労働者が厚労省の定める伝染病などの疾病に感染した場合、事業者が就業を禁止させなければならないことを定めた法律だ。つまり、新型肺炎の感染者はこの規定の対象外なのだ。

 さらに<新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、どのようなことに気をつければよいのでしょうか>との問いに対しては、こうある。

<新型コロナウイルスに関連して労働者を休業させる場合、欠勤中の賃金の取扱については、労使で十分に話し合っていただき、労使が協力して、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えていただくようお願いします。なお、賃金の支払の必要性の有無等については、個別事案ごとに諸事情を総合的に勘案すべきものですが、法律上、労働基準法第26条に定める休業手当を支払う必要性の有無については、一般的には以下のように考えられます>とし、<新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません>と明記されている。

 要するに新型肺炎に感染しても休業補償はなしということ。会社を休む場合は有給休暇や欠勤扱いというわけで、これでは、仮に感染が分かっても内緒で通勤するサラリーマンがいても不思議ではない。

 厚労省の指針は今後、変わる可能性があり、あくまで現時点だが、政府にはスピード感を持って対応してほしいものだ。

最終更新:2/7(金) 15:56
日刊ゲンダイDIGITAL

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