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国歌不起立の府立高教員再任用拒否で勧告 大阪弁護士会

2/7(金) 16:28配信

毎日新聞

 大阪弁護士会は2月4日付で、大阪府教育委員会に対し、府立高教員が60歳定年後の再任用を申請した際、採否の資料として卒業式などで国歌斉唱時に起立を命じる職務命令に従う意向を尋ねないことなどを求める勧告を行った。

 卒業式で国歌斉唱時に起立しなかったとして戒告の処分を受け、再任用が認められなかった元府立高教員2人が人権侵害があったとして、弁護士会に救済を申し立てていた。

 勧告書は、府教委が、卒業式などで国歌の起立斉唱を定めた府の国旗国歌条例が施行された2011年度から17年度までに、不起立で処分され再任用を申請した16人のうち、起立を命じる職務命令に従うかどうかの意向確認に応じた9人は再任用し、応じなかった7人は再任用を拒否した事実を認定。

 申し立てをした2人は、校長作成の再任用選考内申書では「適」評価だったが、府教委は17年1月、不起立による過去の処分歴や上司の職務命令に従うかどうかの意向確認ができなかったことを理由に「規範に従う意識が希薄」などとして再任用を拒んだとした。

 そのうえで、府教委の再任用拒否は、憲法第19条によって保障されている「沈黙の自由」を侵害し、思想・良心を理由に差別的な扱いをするものと批判。さらに、定年後の雇用と年金支給の連続によって、定年後の生活を事実上保障しようする総務省通知の趣旨にも反すると指摘した。

 府教委は「これまでの判例などから、裁量権の範囲内であると考えており、勧告を受けて対応が変わるものではない」としている。【湯谷茂樹】

最終更新:2/7(金) 16:53
毎日新聞

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