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「キイトルーダ」依存のメルク戦略に懸念の声も一スピンオフ発表受け

2/7(金) 10:33配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米製薬会社メルクが女性向け医療品やバイオシミラー(バイオ後続品)など一部事業をスピンオフ(分離・独立)する計画を発表したのを受け、主力薬に頼る同社の戦略についてウォール街のアナリストの間で議論が巻き起こっている。

メルクが一部資産を切り離すことでがん免疫薬「キイトルーダ」への依存がさらに高まることを一部のアナリストは懸念している。がん免疫療法の分野では中国のメーカーがより低価格の製品を投入しているほか、他社製品の臨床試験結果次第ではキイトルーダの優位性が奪われかねない。そうした中、メルクの戦略を巡り強気派と弱気派の論争が起きている。

SVBリーリンクのアナリスト、ダイナ・グレイボッシュ氏は6日のリポートで「企業が1つの商品に頼ることを投資家は警戒してきた」と指摘した。キイトルーダが昨年、売り上げ世界一のがん治療薬の座を「レブラミド」から奪ったことを受け、同氏は今回のスピンオフ発表前から、米国の選挙年にキイトルーダが政治の影響を受ける可能性に懸念を示していた。

1-3月(第1四半期)にエクセリクシスやブリストル・マイヤーズスクイブの併用療法による腎臓がん治療薬の臨床試験結果が見込まれるなど、競合薬の試験結果でキイトルーダに勝る有効性が示されれば、同薬の支配的地位は揺らぐ可能性があると、グレイボッシュ氏は分析している。

モルガン・スタンレーのデービッド・ライジンガー氏は強気の見方を変えていない。「キイトルーダは競争上の脅威に直面しているが、その効能を超えることは依然として難しいとわれわれは見なしている。いつの日かキイトルーダを上回る新薬が登場しても、それは追加の毒性を伴う可能性が高く、リスク・ベネフィット比で疑問が生じるだろう」と指摘した。

原題:Merck Will No Longer Be ‘Easy to Own’ on Keytruda Dominance (1)(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.

Cristin Flanagan

最終更新:2/7(金) 10:33
Bloomberg

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