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QRコード決済 ICカードが普及した鉄道で広がるか? 鍵はSuicaシステムのクラウド化

2/8(土) 6:03配信

乗りものニュース

普及したQRコード決済 駅の自動改札機は?

 2020年3月14日(土)、JR山手線・京浜東北線に新駅「高輪ゲートウェイ」が開業します。JR東日本は高輪ゲートウェイ駅をグループの「ショーケース」として位置づけ、AIを活用した案内ロボットや様々な自律移動型ロボット、無人店舗など、最新のサービス設備の導入や実証実験を進める場にしたいとしています。

【画像】QRコードに対応した新型自動改札機

 そのトライアルのひとつが、車いすの利用者でも通過しやすいよう、ICカードのタッチ部分の形状を工夫した新型自動改札機の導入です。また、この自動改札機は従来のタッチ部に、新たに「QRコード」の読み取り部を設置します。JRはこの自動改札機を使用して、QRコードによる改札機利用のモニター評価実験を行う方針です。

 阪神電鉄も2020年3月から半年間の予定で、QRコードを用いた乗車券の実証実験を行うとしています。紙またはスマートフォン画面のQRコードを、IC専用改札機に取り付けた二次元バーコードリーダーにかざして入出場するものです。

 スマートフォンを用いたQRコード(二次元コード)決済はここ1~2年で急速に普及し、小売店や飲食店、自動販売機などでも利用できるようになりました。しかしJR東日本の営業エリアでは、すでにICカード式乗車券「Suica」が普及しており、いまからQRコード決済を導入する余地は少ないようにも思えます。なぜ自動改札機にQRコードを採用しようとしているのでしょうか。

 ここでICカードとQRコードを対立的な概念として考えてしまうと話がややこしくなります。鉄道におけるQRコード決済の活用方法には様々な可能性が考えられますが、最終的な目的のひとつとして挙げられるのは、専用の設備を必要とする磁気券の廃止です。そのためにJRは、ICカードとQRコードがそれぞれ得意な分野を補い合うサービスの形を模索していると考える方が自然でしょう。

自動化された駅業務 すべてICカード化は難しい

 昔は鉄道利用時、窓口できっぷを買い、改札で駅係員にハサミを入れてもらい、下車時も駅員にきっぷを渡していました。鉄道事業者はこれらの駅業務を省力化するために機械化を進め、まずは入場券や単距離の乗車券の発売を、有人窓口から自動券売機に切り替えました。続いて自動券売機で発行するきっぷに磁気などでデータを入れることで、自動改札機で読み取って処理できるようにしました。

 JR東日本は、1990(平成2)年から本格的に首都圏で自動改札機の導入を進め、2001(平成13)年にSuicaを導入。これにより駅業務は大幅に省力化され、また自動券売機の台数も大幅に削減することに成功しました。

 もうひとつICカード導入で実現したのが、自動改札機のコストダウンです。磁気券への読み取りや書き込みを行う自動改札機は、接触部や可動部が多数ある精密機械の塊で、製造コストとメンテナンスコストともに多額の費用がかかります。一方、ICカード専用の自動改札機は、カードと通信するリーダー・ライター部があれば作動します。

 すでに都市部では鉄道利用の多くがICカードに移行し、磁気券の利用は少なくなりましたが、磁気券という仕組みが残る限り、現行の自動券売機と自動改札機を完全に廃止することはできません。

 磁気券の廃止にあたっては、すべての乗車券をIC乗車券に置き換えるという考え方もあります。しかしチャージ残高や使用履歴など様々な情報をカード本体に保持し、データを直接読み取り、書き込みをするICカードは、高速の無線通信が可能なだけでなく、セキュリティにも配慮した構造にする必要があります。

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最終更新:2/10(月) 17:25
乗りものニュース

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