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新型肺炎対策で従業員4000人を在宅勤務に なぜGMOは迅速に対応できたのか

2/8(土) 16:50配信

THE PAGE

 国内でも新型コロナウイルスの感染が確認されたことから、感染症対策への関心が高まっていますが、IT大手のGMOインターネットグループは従業員の約9割を在宅勤務にするという決定を行いました。多くの日本企業が在宅勤務を実現できない中、なぜ同社は迅速に在宅勤務態勢にシフトできたのでしょうか。

出社はやむを得ない場合のみ

 同社には5000人近くの従業員が勤務していますが、全体の9割にあたる約4000人について、1月27日から在宅勤務に切り替えました。期間は今のところ2週間が予定されています。業務上、やむを得ない場合のみ出社が許可され、出社した人にはマスクと手袋が配布されるという徹底ぶりです。打ち合わせについてはテレビ会議システムを用いるということで、基本的に2週間は顔を合わせずに業務を実施します。

 近年、日本では働き方改革が叫ばれ、在宅勤務制度の導入を検討する企業も増えてきましたが、現実にはほとんど導入が進んでいません。同社がすんなりと在宅勤務を実施できたのは、十分な準備と日頃のトレーニングの効果が大きいようです。

背景には「日頃の取り組み」と「トップの存在」

 同社では2011年の東日本大震災以降、事業継続計画(BCP)の構築に取り組んでおり、セキュリティを確保した上で社内のシステムにアクセスできる体制も整えています。単に制度やシステムを構築するだけでなく、毎年定期的に在宅勤務の訓練を行っており、実務的なノウハウもたまっているようです。こうした措置は実際にやってみないと分からない部分も多いですから、仕組みを作っただけでは機能しません。普段からの地道な努力が功を奏したと考えられます。

 しかしながら、もっとも大きいのは同社トップの強いリーダーシップであることはほぼ間違いないでしょう。同社会長兼社長の熊谷正寿氏は、1991年に28歳で同社の前身となる企業を設立したIT業界では有名な起業家です。日本ではまだインターネットの利用者が少なかった1990年代前半に、手軽にネットに接続できるサービスを手がけて会社を急拡大させました。現在は、決済サービスやサーバーの管理サービス、セキュリティ事業なども行うIT総合企業となっていますが、ゼロからこれだけの企業グループを作り上げた手腕は高く評価されています。

 感染症対策が迅速に実施できる企業は、働き方の多様性も実現できるという話であり、最終的には組織トップの能力にかかっているということがよく分かります。 


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/8(土) 16:50
THE PAGE

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