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暴走が止まらないヨーロッパ

2/10(月) 7:05配信

ITmedia ビジネスオンライン

 クルマに関する欧州発のニュースが届いた。

 英政府が、ガソリン車、ディーゼル車の新車販売を、ハイブリッド(HV)とプラグインハイブリッド(PHEV)も含め、2035年に禁止するという発表だ。欧州の主要国はすでに2040年前後を目処に、内燃機関の新車販売を禁止する方向を打ち出している。

パリ協定が求める「2050年までにマイナス90%」というCO2削減のマイルストーンとして、30年の新車販売においてHVとPHVで450万台、EVで100万台(電動車合計550万台)を目標とするトヨタ。その後、計画を5年上回るペースで電動化が進んでいることを発表している(トヨタ資料より)

 英国政府は、かつて17年8月にも「40年にHVを含む内燃機関の販売を禁止する」と発表し、我が国にもあたかもオール電気自動車(EV)へ向けた規制の発動であるかのように伝えられた。しかしのちに、環境大臣がそのプラン実現のための具体的方策を問いただされ、正式な訂正発表もないまま、いつのまにやら「HVは含まない」と目標を訂正している。

 その前例にこりずにまたもや同じような発表を、しかもスケジュールを5年前倒しにして語ったわけだが、今度こそ明確なロードマップがあるのだろうか? こういう取り組みは前倒しにするほど、意欲的であるように見えるが、結局根拠や方策がないまま早い期限を言うだけなら、「来年から」「来月から」「明日から」みたいなもので、小学生の「ボクの方がお前の1億倍速い!」と何も変わらない。5年前倒しの具体的方法論があってこそ初めて意味を持つものである。

 英紙の報道によれば、ボリス・ジョンソン英首相は、「世界をリードしようとする気候変動への取り組みはカオスに塗れている」とのべ、「50年までにCO2排出を完全にゼロにする」ことを世界に呼びかけた。

 志は誠に美しい。筆者も早期にEVの普及が進むことを祈るスタンスは変わらない。しかし英国政府のやり方は間違っているように思えてならない。例えば、貧富の差をなくすために、年収1000万円以下で雇用することを禁じたらどうなるか? それは雇用の激減を招くだけで、目的はかえって遠ざかる。自動車の環境規制に対して同じようなアプローチを取ろうとしているように見える。完璧にゼロエミッションであるEV(インフラ発電のCO2を見なかったことにして)だけに特化して対策が遅れるよりも、例え完璧ではなくとも、今ある手立てを早期に全部投入する方が成果は大きいはずだ。

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最終更新:2/10(月) 7:05
ITmedia ビジネスオンライン

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