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マスコット総選挙は曲がり角? ゼロックスを世界有数の大会にした「元日感とフェス化」

2/11(火) 11:12配信

REAL SPORTS

2月8日に行われたFUJI XEROX SUPER CUP。リーグ戦王者と天皇杯王者が激突するこの一戦は、近年 “ある種のフェス状態”が機能し、年に一度クラブの垣根を越えてJリーグファンが集う一大イベントと化している。Jリーグファンにとって「初詣のような大会」としてすっかり定着したこの大会の魅力を追い、Jリーグマスコット総選挙のあり方に対して一石を投じる。

(文・写真=宇都宮徹壱)

シーズン開幕の風物詩としてのスーパーカップ

日本サッカー界にとっての「元日」は、天皇杯決勝ではなくFUJI XEROX SUPER CUP(以下、ゼロックス)である──。この体感的な私の意見に、真っ向から異を唱える人は、おそらくそう多くはないと思う。前年のJ1優勝チームと天皇杯優勝チームが対戦するゼロックス。27回目を迎える今年は、横浜F・マリノスvsヴィッセル神戸という顔合わせとなり、2月8日に埼玉スタジアム2002で行われた。

本題に入る前に、あらためて「スーパーカップ」という大会形式について考えてみたい。新シーズン開幕1週間前に、リーグチャンピオンとカップウィナーが対戦するスーパーカップ。もちろん、スペインやドイツやフランスといった欧州各国にも存在するが、そのルーツをたどるとイングランドに行き着く。現在「FAコミュニティ・シールド」の名で知られる、元祖スーパーカップが始まったのは1908年(日本でいえば明治41年)。2つの世界大戦で中止になった以外は、今もシーズン開幕の風物詩として連綿と続けられている。

それ以外の国々のスーパーカップは、意外と歴史が浅い。イタリア(スーペルコッパ・イタリアーナ)とスペイン(スーペルコパ・デ・エスパーニャ)は、いずれも1980年代から。フランス(トロフェ・デ・シャンピオン)は1955年にスタートしたが、80年代から90年代にかけて約10年間のブランクがある。ドイツ(DFLスーパーカップ)も2回の非公式大会を経て、1987年に実質的なスーパーカップが始まったものの、こちらは90年代半ばから13シーズンにわたって中断(中断中、11シーズンは6チームが参加する別形式の大会を開催)。伝統ある欧州各国でも、スーパーカップの歴史を紡いでいくのは、決して簡単ではないようだ。

わが国に目を転じてみると、1977年にJSL(日本サッカーリーグ)優勝チームと天皇杯優勝チームによるスーパーカップが開催されているが、1984年まで8回しか続かなかった。それから10年後の1994年、富士ゼロックスが冠スポンサーとなって、XEROX SUPER CUPがスタート(現在の名称となったのは2009年から)。大会名に若干の変更はあったものの、ずっと同一スポンサーの下で一度の中断もなく続けられてきたことは、世界的に見ても誇りにしていいと言えよう。

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最終更新:2/11(火) 11:12
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