ここから本文です

30万人突破! 40体展示の特別展「ミイラ~『永遠の命』を求めて」には福島の即身仏も

2/11(火) 12:06配信

ENCOUNT

最新の調査・研究の成果を踏まえた展示

 東京・上野にある国立科学博物館で開催中の特別展「ミイラ~『永遠の命』を求めて」が、入場者数30万人を突破し大反響を呼んでいる。なぜ人はミイラに惹きつけられるのか。また、なぜ今、ミイラなのか。「ミイラ~『永遠の命』を求めて」大反響の理由は――? 

【写真】展示されているエジプトのネコのミイラの実際の写真

 2019年11月2日から開催されている特別展「ミイラ~『永遠の命』を求めて」では、エジプトをはじめ南米、ヨーロッパ、オセアニア、日本など世界各地の43体のミイラが展示されている。人工的に作られたミイラから自然にミイラとなったものまで、ミイラとして現存する経緯はさまざまだが、本展は最新の調査と、CTスキャンやDNA分析などの研究手法を駆使した成果を踏まえた展示が特徴で、人類の死生観と身体感に迫る迫力ある展示となっている。

 そもそもミイラはサンプル数が少なく、軟部組織を破壊せずに骨格を分析することが難しかったため、かつてはミイラを研究対象とする自然人類学者は希少だった。そのため、研究が進んでいなかったが、20世紀後半になると、ミイラを破壊せずに内部構造を確認できるCTスキャンなどの科学技術が開発され、ミイラ研究が進んできた。

 本展を企画した国立科学博物館人類研究部研究主幹の坂上和弘氏によると、「最新のミイラ研究から分かったことを中心に、科学的に明らかになったミイラの実像などを紹介することで、ミイラへの理解を深め、人類がもつ多様な死生観と身体観を考えるきっかけになってほしい」との思いで企画されたという。

思わず手を合わせてしまう迫力

 展示の一例をあげると、“ウェーリンゲメン”は1904年にオランダ・ドレンテ州のブールタング湿原で揃って発見された2体のミイラ。保存状態が良く、紀元前40年~紀元後50年前のものと推定され、当初は大きいほうが男、小さいほうが女のミイラと推定されていたが、研究が進んだ現在では、どちらも男のミイラと考えられている。ブールタング湿原など北ヨーロッパの湿地で発見されたミイラには、殺傷痕や絞殺痕が見られることが多く、遺体の上に交差した木の枝や石が置かれる場合もある。そのため、生贄として捧げられたり、犯罪者として処刑されたりした遺体が、ミイラとして現在までに残ったと考えられている。

 日本のものは江戸時代の本草学(現代の博物学・薬学)の学者や、福島県・浅川町の貫秀寺に安置されている弘智法印 宥貞(こうちほういん・ゆうてい)上人の即身仏(修行として自ら土中の穴などに入り、入定――永遠の瞑想状態に入られた僧侶)を含め、4体が展示されている。修行や学術研究のために、まさに命を捧げた姿には神々しささえ感じられ、ツイッターには「思わず手を合わせてしまった」「マジ凄すぎるよ?」などの声が上がっている。

「ミイラ~『永遠の命』を求めて」には、30万人超もの入場者が訪れ評判をよんでいる。開催は2月24日までで、本展広報事務局によると、若い人たちの姿も多く見られ幅広い年齢層が足を運んでいるという。

ENCOUNT編集部

最終更新:2/11(火) 12:06
ENCOUNT

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事