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「DeNA最終赤字」は警鐘にすぎない。上場企業「スマホゲーム一本足打法」の逃れがたいリスク

2/12(水) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ディー・エヌ・エー(DeNA)が2020年3月期、上場以来初めての通期赤字を出す見通しであることが明らかになった。第3四半期(10~12月期)にアメリカ子会社ののれん代など、減損損失493億円を計上した影響という。

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株価は発表前(2月5日)の1769円から1555円(10日)へと10%以上下落した。

2018年8月、筆者はBusiness Insider Japanへの寄稿で、環境に合わせて柔軟な業態転換を図る「メタモルフォーゼ型」企業の経営手法を紹介し、その例としてモバイルゲーム業界を取り上げた。

今回、DeNAがゲーム事業の不振を報じられたことから、漠然とでも「ゲームビジネスはヒットタイトルが出ているときはいいが、それがなくなった場合のリスクが大きいのでは」と考えた方も多いのではないか。

それでも、ゲーム業界は高収益経営を続けてきたおかげでキャッシュが潤沢にあるから、他の業界に比べればいくらかマシかもしれない。ゲーム会社もそうした状況をただ指をくわえて眺めているわけではなく、戦略的「ゲーム離れ」を加速してリスク回避に取り組んでいる。

DeNAは最終赤字も、売上減に歯止めかかった

業界各社の直近の四半期決算と2019年度の通期決算を見比べてみよう。

まずは赤字転落が報じられたDeNA。筆者の目には、減損損失を除くと、大きな問題はないように映る。直近四半期(2019年10~12月)の売上収益は前年同期比2%減。スポーツ事業(プロ野球)の閑散期で、しかも旅行事業(DeNAトラベル)の売却があってこの数字だから、売上減には歯止めがかかった印象だ。

DeNAは、旅行事業の売却だけでなく、タクシー配車アプリのMOVを日本交通ホールディングスの子会社JapanTaxiと統合させるなど、事業再編にも積極的。プロ野球・横浜DeNAに代表されるスポーツ事業の売上収益も、前年同期比101%増(2019年4~12月累計の前期比は19%増)と成長を遂げており、次の展開に期待感はある。

短期的には減損計上で騒がれているものの、後述するライバルのGREEに比べれば、業績と業態転換の両方で改善に向かっているように感じられる。

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最終更新:2/12(水) 21:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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