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「俺がノアだ!」ついに覚醒した潮崎豪、初防衛戦は藤田和之との異色対決

2/12(水) 18:35配信

AbemaTIMES

 1月4日、5日と、プロレスリング・ノアは後楽園ホール2連戦を開催した。すぐ隣の東京ドームでは新日本プロレスのビッグマッチがある中での挑戦だったが、両日とも大盛況。1.4のメインは団体の頂点・GHCヘビー級王座が移動する劇的なエンディングとなった。

 チャンピオンは清宮海斗。23歳と若いが、トップ選手を次々と下し1年あまり王座を保持し続けてきた。清宮が掲げる“新しい景色”という言葉は、名門復興を目指すノアを象徴するものでもあった。

 そんな清宮に挑戦の名乗りをあげたのが潮崎豪だ。12月大会、タッグパートナーかつ同期である中嶋勝彦とのデビュー15周年記念試合に勝利しての挑戦表明。この時を待ちわびていたファンも多かったはずだ。

 潮崎は“三沢光晴、最後のタッグパートナー”としても知られる。当時から次世代のエースとして期待されてきた。

 実際、三沢の急逝直後にGHCヘビーのベルトを巻いているのだが、その後も本格的な“潮崎時代”を作るには至らず。ノアを離れ、全日本プロレスに所属していた時期もある。そこでも三冠ヘビー級タイトルを獲得しているのだから実力は申し分ないのだが。

 2016年にはノアに“出戻り”入団。古巣で自分の居場所を探すところからの再スタートとなった。若手時代には小橋建太の付き人を務め、チョップとラリアットを受け継いだ。ノアの継承者としてこれほどふさわしい選手はいないのに、なぜかキャリアの歯車が噛み合わない。

 それでも、中島とのタッグ「AXIZ」を結成したあたりから勢いがつき始めた。昨年7月にはフリーの強豪・鈴木秀樹と30分フルタイムドローの激闘。ビル・ロビンソン譲りのテクニックを持つ鈴木に対し、潮崎がチョップとラリアットを強引に叩き込む“異種格闘技”的な迫力の名勝負だった。鈴木が潮崎と初遭遇した際の「ノアはお前だろ」という言葉も話題になった。敵対する立場ながら、ファンの思いを代弁していたからだ。

 中島との盟友対決は小橋の得意技だったムーンサルト・プレスで勝利。ノアの歴史も味方につけた潮崎は、1.4後楽園のリングに新コスチュームで登場した。ベースとなるカラーはグリーン。それだけでファンはどよめいた。ノアにおいて緑とといえば“三沢の色”である。潮崎が緑のコスチュームを身にまとったということは、ノア継承者としての決意表明にほかならない。

 これまで何度となく窮地を乗り越えてきた王者・清宮は潮崎戦でも驚異的なタフさを発揮した。しかしそれを挑戦者が“豪腕”で振り切る。吹っ切れたように両腕を乱打する姿は鬼気迫るものがあった。「こんな潮崎が見たかった」という暴れっぷりから、最後はまたもムーンサルト。

 キャリアで上回る潮崎の勝利は、しかし時代を逆行させるものではなかった。先に時代を掴んだのは清宮であり、ここから初めて“潮崎時代”が始まるのだ。「俺がノアだ!」とリングで叫んだ潮崎は「やっとノアに帰ってこれた」とも。ようやく、そう言えるところまできたのだ。

 初防衛戦は3月8日の横浜文化体育館大会に決まった。挑戦者はチャンピオン自ら指名した藤田和之。昨年秋からノアマットに侵攻している藤田は“猪木イズム”を背負って総合格闘技でも活躍してきただけに、“純プロレス”のイメージがあるノアとは水と油の存在だ。ただ、だからこそ刺激的でもある。これまでの対戦では、潮崎のチョップと藤田の張り手の凄まじい打ち合いも。スタイル的に違うようでいて“ゴツゴツした打撃”という面では共通していると言っていいだろう。藤田と闘うことによって、潮崎の打たれ強さが際立ってもいる。

 2月16日の後楽園大会では、前哨戦として潮崎&清宮海斗vs杉浦貴&藤田のタッグマッチが実現する。今回こそ“潮崎時代”は本物なのか。サイバーエージェントグループ入りで団体そのものへの注目度も高まる中、前哨戦から“王者・潮崎”の闘いぶりが問われる。

文/橋本宗洋

最終更新:2/12(水) 18:35
AbemaTIMES

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