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真田佑馬が定本楓馬らと“音楽”で世界を変える。バンド感溢れるロックな舞台「27 -7ORDER-」が開幕

2/13(木) 14:31配信

エムオンプレス

7ORDER projectの最新公演、真田佑馬主演舞台「27 -7ORDER-」が、2月9日(日)に天王洲 銀河劇場にて初日を迎えた。
本作の舞台は、多国籍民の流入によって荒廃した近未来のとある国。国民を統制するために施行された「AZ法」で個人はAからZまでランク付けされ、ランクが下位の人間は音楽を聴くことさえも禁止されてしまう。そんななかで国からダウンクラスのZに分類されたユウマ(真田)と仲間たちは、自分たちが好きな音楽やバンドを自由に楽しめる世界を取り戻すことができるのか──。
本作の脚本は劇団鹿殺しの丸尾丸一郎と河西裕介、演出を丸尾が手がけている。主演を務める真田は、27年の時を行き交う一人二役に挑み、自身が作詞・作曲を手がけた「Love Shower」「27」を劇中歌として披露。さらに、共演者らとバンドで熱い音を鳴らす生演奏シーンも見どころのひとつだ。初日公演を前に行われた会見のコメントと公開ゲネプロのレポートをお届けする。

【写真】舞台「27 -7ORDER-」会見&公開ゲネプロの様子

取材・文 / 松浦靖恵 撮影 / 畠中彩

◆これが今の僕たちが大切にしていること。等身大でつくったロックな音楽劇
ユウマ/カズマ役・真田佑馬、ショー役・定本楓馬、ヤマト役・財木琢磨、カート役・梅津瑞樹、ブライアン役・北川尚弥、ゲンキ役・中島 健、ジミヘン役・松田昇大、ジャニス役・石井美絵子、演出・脚本の丸尾丸一郎が登壇した会見では、意気込みや見どころなどが語られた。

ーー 本公演に向けた意気込みをお願いします。

【真田佑馬】(ユウマ/カズマ役) ユウマと、ユウマの父親・カズマの二役をやらせていただきます。二役というのはすごく大変です。特に今回は一度舞台からハケて役を変えて出てくるのではなく、舞台上で着替えて役替えをするので、息子から父親、父親から息子に切り替えるところがとても面白いと思います。着替える瞬間も見どころです。二役ですけど三役というか……。着替えている瞬間はまた別の役を演じているようで、三役を演じているような気分です。父と息子が同じ27歳のときに、どうやって人生を歩んでいったのかを楽しんでもらえたら嬉しいです。

【定本楓馬】(ショー役) 今日は北海道がマイナス36度ということで、非常に冷え込んでおりますが、こちらの舞台は非常に熱い舞台となっておりますので、僕らの舞台で日本の平均気温を上げられるように頑張りたいと思います。

【財木琢磨】(ヤマト役) いろんなたくさんの愛が詰まった舞台となっております。僕自身もエネルギーをガンガン放って、お客さんに届けていきたいと思います。

【梅津瑞樹】(カート役) 北海道がマイナス36度ということで(笑)……(キャストたちから「おい!」とツッコミと笑いが起こる)。今回はダンスと歌が盛りだくさんの舞台となっています。それをいかに芝居に落とし込むかというところが僕たちの目標でもあります。よろしければ、ぜひ劇場でご覧ください。

【北川尚弥】(ブライアン役) 歌やダンスがたくさんあるので、お客さんと一体となって僕たちもお客さんも楽しんで、一緒に舞台をつくっていけたらと思っています。

【中島 健】(ゲンキ役) 本日は北海道がマイナス36度ということで(笑)……(ここでもキャストたちからツッコミが入る)。個人的にも挑戦的な役どころなので、今、少し恐怖心と戦っておりますが、舞台上では思いっきり楽しんでいけたらと思っています。

【松田昇大】(ジミヘン役) この舞台は音楽もあり、すごく熱い舞台となっておりますので、ぜひ劇場でご覧いただければなと思います。

【石井美絵子】(ジャニス役) 皆さんの人生の中で、必ず一度は音楽に救われたり、勇気をもらったり、背中を押されたりした経験があると思います。「27 -7ORDER-」もエンターテインメントとしてそのような作品になれたらと、1ヵ月稽古をしてきました。キャスト一丸となって頑張ってつくり上げていきますので、よろしくお願いします。

ーー 演出・脚本の丸尾さんから、本作の見どころをお願いします。

【丸尾丸一郎】 この公演をどんなものにしようかと初めて真田くんと話したときは、“愛と暴力とSEX”みたいな尖った舞台にしてやろうといった話から始まったんです。でも、出来上がったのは、“親と夢と仲間”という、すごくあったか~い舞台になりました。

【真田】 僕の人柄ですかね?(笑)

【丸尾】 (笑)。“マジメか!?”と自分でも思ったんですけど(苦笑)、これが今の僕たちが大切にしていることなのかなと思っています。等身大でつくったロックな音楽劇になっています。だからこそ、お客様に届く舞台になっているんじゃないかと確信しています。

ーー バンドのシーンもありますが、練習はどのようにされたのですか?

【定本】 実際にスタジオに入ってバンド練習をしました。

【真田】 すごく練習しましたね。スタジオ内が汗の蒸気ですごいことになっちゃったくらい。バンドを指導してくださった方が、最後にひと言、「バンドっていいな」って言ってくれたのが、今でも印象に残っています。全力で、ひたむきにものごとに取り組むってことは素敵なことだと思うので、この舞台も全力でいいものにしたいと思っています。今回、みんなの個性を知るためにも、それぞれが青春時代に聴いていた好きなバンドや音楽をお互いに聞いたりもしました。

ーー 最後に真田さんから、舞台をご覧になるファンの皆さんに、ひと言お願いします。

【真田】 音楽ってすごくいいなって思うんです。自分がつくった曲を、いつもは7ORDERのメンバーが歌っていますけど、この舞台でキャストさんが歌っている姿を見て、心を動かす瞬間というのは、音楽の中で一番生まれやすいんだなって思いました。ぜひ、皆さんもこの舞台を見て、帰り道に自分の好きなバンドやアーティストの音楽を聴いて、この寒い時期に心がポカっとするといいなと思います。ぜひ、劇場でお待ちしております。

◆音楽の力を、仲間の絆を信じること
劇場に入ると、時代を超えて世界中の人たちに愛され続けているレジェンドたちのロックナンバーが大音量で鳴り響いていた。今もなお多くの人たちの心を揺さぶり続けているロックサウンドに包まれながら、これから始まる物語の序章を早くも体感させられる。

物語の舞台は、個人をランク付けする “AZ法”が施行されている近未来のとある国。最下層のZクラスに分類されているユウマ(真田佑馬)は、そんな法律に抵抗するために仲間たちと「7ORDER」を結成するが、「バンドをやろう!」と仲間たちが盛り上がるなか、ひとり心から乗り気になれずに悶々としていた。それは、かつて伝説のロックバンド「memento mori」のメンバーで、自分を残しこの世を去った父親のカズマ(真田佑馬)のようになってはたまるかと思っていたからだった。しかし、ユウマは抑圧された状況下で音楽への愛を貫こうとする「スコアクラブ」のメンバーたちと出会い、唯一の形見ともいうべき父の日記を紐解きながら、本当の父の姿を探し始める──。

真田佑馬は、「memento mori」のギタリストだった父・カズマと、自分を捨てた父に対する怒りと悲しみを抱えた息子・ユウマの二役を演じている。会見でも言っていたが、役替わりする際には舞台上で着替え、息子から父へ、父から息子へと変わらなければいけない。どんなに感情が高ぶっても、たとえ涙を見せたとしても、役替わりした次の場面にその感情を持ち込むことはできない。そんな難役に挑戦した真田は、10秒にも満たない着替えの間に、その佇まいや表情のみならず、それぞれの役が抱えている感情を見事に切り替えていた。会見では「着替えている瞬間はまた別の役を演じているようで」とも言っていたが、役替わりをするあの数秒間にはユウマとカズマが共存しているのだろうか、それとも役柄と同じ27歳の真田自身なのか、何者でもない誰かなのか──。それはあの瞬間で27年という月日を飛び超える彼にしかわからないものかもしれないが、観客は役が変わるその瞬間を目の前で楽しむことができる。

かつてZ地区の高校で同級生だったヤマトはユウマにいろんなバンドや音楽を教えてくれた友人で、今はGランクに昇格し、国家機関で働いている青年だ。今の自分が置かれた立場や地位を守りたいと思いながらも、ユウマと再会後、自分の中にずっと内在し続けていた何かに気づかされる。そんなヤマトの葛藤と変化を、財木琢磨は静と動の感情を微妙に使い分けた感情表現の中で見せた。

定本楓馬が演じるのは、伝説のロックバンド「memento mori」のボーカリストのショー。赤いエレキギターをかき鳴らすカズマ役の真田と共に生演奏をするバンドシーンでは、轟音を響かせるサウンドに身をゆだねながら、マイクスタンドを握りしめて激しく、熱く歌う。そんな定本や真田と共にバンドを彩るドラマーのヒビキ役・白石康介とベーシストのゴロウ役・瓦林拓弥も楽器経験者だけあって、「memento mori」は本物のバンドなんじゃないかと錯覚を起こさせるに十分な演奏力と高い熱量を見せつけた。もしこのバンドが実際にいたら、ライブを観に行きたくなること間違いなしのカッコいいバンドだ。

また、中島 健が演じたユウマの友人・ゲンキは、その名のとおり、いつも元気で笑顔を絶やさず、どんなときもユウマを応援している好青年。中島は会見で「個人的にも挑戦的な役どころ」と語っていたが、無邪気に笑い、素直な言葉でみんなを励ますゲンキの姿は、観る者も“元気”をもらえる存在として、この物語の中の清涼剤の作用をしっかりと果たしていた。

さらにユウマが出会う「スコアクラブ」のメンバーは、個性的なキャラクターばかり。中でもリーダー的な存在のカートは、どんな状況においても冷静沈着な判断ができるのに、こと音楽やバンドのことになると、やたらと熱くなってしまう人物。そんなカートのギャップを、梅津瑞樹は自らも楽しんでいるかのように生き生きと演じていた。

カート、ブライアン(北川尚弥)、ジミヘン(松田昇大)、シド(高橋祐理)、ジャニス(石井美絵子)。ロックファンならば、この役名から実在したミュージシャンたちの姿がすぐに思い浮かぶだろう。もちろん、たとえその時代の音楽に触れたことがなくても、戸惑うことはない。だって、この役名や音楽、彼らが身に着けたファッション(衣装)は、今まで自分が知らなかったカルチャーに触れるきっかけ、新しいことに触れる喜びを知ることにもなり得るのだから。
※「高橋祐理」の「高」は、はしごだかが正式表記

会見で真田は「帰り道に自分の好きなバンドやアーティストの音楽を聴いて、心がポカっとするといいな」と言っていた。真田が作詞・作曲を手がけた劇中歌「Love Shower」「27」には、真田自身がこれまで聴いてきたたくさんの音楽や大切な仲間たちから、“愛”、“希望”、“夢”を受け取ってきたことを感じることができる。彼がそれらに背中を押された経験があるからこそ生まれたであろう歌詞と優しいメロディー、想いの詰まった歌声は印象に強く残った。

亡き父が残した一冊の日記帳の内容を辿ることで解き明かされていく真実。果たしてユウマと仲間たちは自由に音楽やバンドを楽しめる世界を取り戻すことができるのか──。

父と子が同じ27歳のとき、何をし、何を思い、どんな人生を歩んだのか。時代が交差しながら物語が進んでいく「27 -7ORDER-」は、時代がどんなに変わっても、置かれた環境が違っても、音楽の力を、仲間の絆を信じることを、そして、音楽ってやっぱりいいなと思わせてくれる物語だ。ぜひ劇場で彼らの想いを体感して欲しい。

(c)7ORDER project

真田佑馬が定本楓馬らと“音楽”で世界を変える。バンド感溢れるロックな舞台「27 -7ORDER-」が開幕は、WHAT's IN? tokyoへ。

最終更新:2/13(木) 14:31
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