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5G環境整備でファーウェイ製品導入、アジアに続き欧州も 一体なぜ?

2/13(木) 12:12配信

THE PAGE

 米国が禁輸措置を実施する中、アジア各国に続いて欧州もファーウェイ(華為技術)製品の導入に舵を切っていることから米国が神経を尖らせています。なぜ、アジアや欧州は、わざわざセキュリティ面の懸念があるとされるファーウェイ製品を導入するのでしょうか。

欧州全域で実質的に容認

 欧州連合(EU)の欧州委員会は1月29日、携帯電話の次世代通信規格「5G」について、ファーウェイ製品の完全な排除は求めない方針を打ち出しました。前日には英国が同社製品を採用する方針を表明しており、欧州全域で実質的にファーウェイ製品が容認される見通しです。アジアは日本を除くほぼ全域でファーウェイ製品が導入されており、禁輸措置を実施するのは米国と日本を中心としたその他数か国だけになりそうです。

 米国はファーウェイ製品の排除を強く求めていますから、米国の方針に反して同社製品を導入すれば、米国との関係が悪化するリスクがあります。ファーウェイ製品にはセキュリティ上の懸念があるとされていますから、こうした製品を導入することもリスク要因といってよいでしょう。それにもかかわらず各国がこぞってファーウェイの製品を導入するのは、ファーウェイ以外に、5Gのインフラを安価に、そして確実に構築できるメーカーがないからです。

インフラシェアは世界一

 携帯電話基地局インフラの世界シェアは、1位がファーウェイ(31%)、2位がスウェーデンのエリクソン(27%)、3位がフィンランドのノキア(22%)、4位は中国のZTE(11%)、5位が韓国のサムスン(5%)となっており、中国勢と欧州勢で世界市場を二分している状況です。

 技術的にエリクソン、ノキアとファーウェイは同水準ですが、ファーウェイは圧倒的に価格が安いという特長があります。また各国が5Gのインフラ整備を強化していることから、エリクソンとノキアは手一杯という状況になっており、迅速に整備を行うためには、物量で勝るファーウェイ製品を導入せざるを得ません。

 日本メーカーに技術力があれば、米国の禁輸措置をきっかけに、一気にシェアを伸ばせたはずですが、基地局市場における日本メーカーの存在感はゼロに近く、そもそもファーウェイや欧州勢に対抗できる製品を開発できていません。

 米国はあくまで外交交渉の一環としてセキュリティ問題を取り上げているという点も大きく影響しているでしょう。セキュリティの理論上、ファーウェイ製品だけが危険ということはなく、中国製の部品を含めてすべてにリスクがあります。中国製の部品を使っていない製品などもはや存在していないレベルにまで浸透していますから、ファーウェイだけを排除しても技術的にはあまり意味がありません。こうした状況を総合的にふまえ、欧州とアジアは同社製品の導入を解禁したと考えられます。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2/13(木) 19:15
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